ロードスター4耐に参戦したカービュー。昨年のガス欠リタイヤの雪辱なるか!?

写真：白井旬

燃料がギリギリの中、感動のゴールへ

残り18分。ガソリンのランプが点く。「ペース上げて良いの？　このまま？　落とす？」イワダテがヤマモト監督に指示を仰ぐ。上位陣はペースを上げてくる中、「2年連続のガス欠は回避しましょう！」と監督からの指示が飛ぶ。カービューチームは最後までペースを維持することを選択する。

残り14分。ダンロップコーナーでガス欠の車両が出てくる。ゼッケン25番 カーセンサー・ロードスターだ。計算上、カービューチームはまだ大丈夫なはずだが、昨年の悪夢が蘇りピットに緊張が走る。

残り7分。ペースを落とすチームが続出する。どこもギリギリなのだ。1コーナーでまた新たに1台がストップする。

残り5分。「この5分が長いなぁ...」。50分があっという間と語っていたぐっさんが思わずこぼす。

残り2分。「あとはもう信じるしかない」。ここまでExcelで燃費計算をしてきたタブチが静かにPCを閉じた。

残り1分。昨年はこのタイミングでリタイヤとなったカービューチーム。チェッカーが振られ、ゴールまで車両が戻ってくるまでは油断ができない。迎えたチェッカー。「帰って来い！」ピット内で誰かが叫ぶ。

「見えた!!」。最終コーナーからイワダテが立ち上がってきた。モニターに表示された順位は5位。ピットが歓声に包まれる。チーム全員が一丸となって掴み取った入賞である。