SLS AMG 海外試乗! AMGは新世紀へ向かう
掲載 更新 carview! 文:石井 昌道/写真:ダイムラーAG
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V8FRスポーツのライバルとしてフェラーリ・カリフォルニアをあげておきたい。SLS AMGがガルウイングの2シーター・クーペであるのに対して、カリフォルニアはハードトップ・カブリオレの+2という差があるにせよ、2000万円台の価格、パワーとウエイトのバランスとそれに伴うパフォーマンス、7速DCTなど共通点が多いからだ。
そして何よりカリフォルニアは、レーシーなミドシップと違って、メルセデス・ベンツSLに匹敵する快適性や使い勝手をもったデイリー・フェラーリであることが興味深い。一方のSLS AMGはSLより硬派。両車はSLを軸に立ち位置を見極めることができるわけだ。
カリフォルニアはハードトップ・カブリオレとしては十分にボディ剛性が高く、サスペンションはしなやかだ。カーボンブレーキ標準装備でバネ下が軽いこともあって、乗り心地はたしかに快適。コーナリングも決して不得手ではなく、荒れた路面が多いワインディングではしなやかなサスペンションがいきてミドシップ・フェラーリより乗りやすいほどだ。直噴化されたエンジンは従来よりも少しだけ低・中回転重視にふられているが、サウンドは紛れもなくフェラーリだし、同じゲトラグ製DCTの制御や演出もAMGよりうまい。SL並の日常性がありながら、フェラーリらしい非日常を味わわせてくれるというセンスには脱帽せざるを得ない。ただし、サーキット・レベルになってくるとサスペンションはややソフト。十分に楽しむことができるが、速さを求めるともう少し締め上げたい欲求が生まれてくる。
それに対してSLS AMGは公道でも実力の片鱗はみせてくれるが、真価を味わうためにサーキットに持ち込みたくなる。それだけAMGは生真面目に運動性能を追求しており、SLでは成し得ない高みにいけるからだ。こと「ピュアスポーツ度」ということに関してはカリフォルニアを凌ぐだろう。
40年にわたってモータースポーツ活動、ハイパフォーマンスカー開発を行ってきた職人集団、AMG悲願のフルオリジナルカー。そこに込められた熱い思いに触れることは、スポーツカー・ファンにとって至福の歓びであるはずだ。
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