横浜ゴム アイスガード6の性能をさまざまなテストや比較試乗で明らかにした
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:横浜ゴム
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:横浜ゴム
屋内試験場では、このふたつのタイヤで氷上ブレーキング性能を比較した。ここで感心したのは、パターンの違いだけでこれほどに制動距離の差が出るのか!? ということだった。制動距離は写真のごとくだが、実際の運転感覚としてもその差は大きい。具体的にはアイスガード6パターンの方がトラクション性能でも優れており、タイヤが空転しにくいから定められた時速30キロへの速度調整がしやすいのである。そしてABSを効かせながら全力でブレーキングをすると、路面にエッジを立てるようにグッと減速Gが立ち上がる。アイスガード5 プラスよりも、短く止まることができてしまうのだ。
面白いのは屋外圧雪広場での8の字旋回だった。結論から言ってしまうとこのステージでは、アイスガード5 プラスの方が高い性能を発揮した。ただそれは、決して不思議なことではない。アイスガード6パターンのタイヤは雪を噛む性能は高く、旋回に入る前の制動能力は高いのだが、ステアリングを切り始めた領域で手応えが薄くなる。そこからさらに切り込んで行けばトレッドパターンによる抵抗が増えてグリップが立ち上がってくるのだが、ブレーキングからターンにかけてのつながり感が悪い。
対してアイスガード5 プラスは初期制動のバイト感こそ薄いものの、それを考慮して運転するとコーナリングから脱出まで一連の動きがとてもわかりやすい。つまりタイヤとは、スタッドレスに限らずだが、ゴムとパターンの性能をバランスさせることによって性能を発揮するものなのである。
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