【フェラーリも！】フル電動モデル「エレットリカ」発表の直前にも関わらず、戦略変更でBEV比率を大幅ダウンの理由とは？

フェラーリ アマルフィ

計画変更によりBEVの比率は…全モデルのわずか2割へ

フェラーリの決断は、BMWの方針とも呼応しています。BMWの顧客ブランドセールス責任者であるヨッヘン・ゴラー氏は、「内燃エンジンは永遠になくならない」と述べ、合成燃料に対応する新しいエンジン車を開発していくと発表しました。フェラーリも同様に、内燃エンジンの未来に可能性を見出しているようです。

10月に行われた戦略説明会で、同社はこれまでの戦略を軌道修正。2030年までに、同社のラインナップの約60％を電動化（ハイブリッド車が約40％、電気自動車が約20％）する計画を公表しました。

これはハイブリッドを含む内燃エンジン車が8割を占める（ハイブリッド4割、純エンジン4割）ことを表しています。

また、将来のフェラーリ車では操作系の刷新も進められています。同社は「デジタルとアナログを融合したフィジタル・アプローチ」による新世代のインターフェースを採用予定で、物理ボタンを残す設計を続ける方針です。

7月には「アマルフィ」が再設計されたステアリングホイールとともに登場し、従来の静電タッチ式操作に不満を持っていたユーザーからは好評を得ています。

こうした姿勢は、フェラーリが技術革新の中でも“走る歓び”という感覚的価値を重視していることの表れといえます。