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仏・日・韓のコラボSUV ルノーコレオス海外試乗

正真正銘のフレンチ

ゴロゴロとした砂利道から、雨を含んでネチネチとした山道、モーグルやV字溝、ヒルクライムと、バラエティ豊かなオフロードを堪能させてもらった。オールモードから4WD LOCKへの切り替えは、インパネのスイッチを押すだけで完了。ソフトだった腰下が、ガッチリと武装された感覚が伝わってくる。1輪が浮くようなギャップでも力強く路面を捉え、ボディを前に押し出していく。地上高はガソリンモデルで206mmあり、アプローチアングル27度、デパーチャーアングル31度はなかなか立派で、鼻先が埋まったり尻もちをつくことなく走破できた。ペダルから足を離しても急斜面を一定速度で下るヒルディセントコントロールや、上り坂での発進が安心なヒルスタートアシストも付く。

外観はすっかり泥んこだが、インテリアは快適な空間に保たれている。ベージュのインパネやシートが上品で、プッシュ式のエンジンスタートボタン、カードサイズのパーキングブレーキ、ナビ&Bluetoothのダイヤル&スイッチと、指先ひとつで可能な操作系も揃う。946mmというクラス最大級のフロントヘッドルームを持ち、リアシートはリクライニングができて足元もゆったり。ラゲッジは狭い場所でも開閉しやすいスプリットゲートで、通常でも3人分のスーツケースが余裕で積み込めた。バカンスの国らしいアイデアとしては、ラゲッジにテントをつなげて使うことができ、ライド&レストの旅が楽しめそうだ。

3国の合作であるコレオスは、結果として日・韓をルノーが美味しく調理した、正真正銘のフレンチだと実感できた。日本導入は2009年早々を目指し、グレードはガソリン+CVTが濃厚だという。心配なのは価格だが、本国ではガソリンのFFで2万4900ユーロ、4×4で2万9200ユーロ、おおまかに換算すれば400万円台後半だ。でもここは踏ん張って、フレンチ=むやみに高いという価格的なイメージを、コレオスをきっかけにして“フレンチ=フレンドリー”に変えて欲しいなぁと願うばかりである。

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