V12+3モーターで1015馬力! 6000万のレヴエルトは次世代フラッグシップに相応しい“電脳化猛牛”だった
掲載 carview! 文:編集部/写真:ランボルギーニ・ジャパン 22
掲載 carview! 文:編集部/写真:ランボルギーニ・ジャパン 22
6月6日、ランボルギーニは「レヴエルト」を日本初公開した。
レヴエルトは、ランボルギーニのアイコンであるV型12気筒自然吸気エンジンを搭載し、12年ぶりに登場する次世代のフラッグシップモデルで、「アヴェンタドール」の後継に当たる。なお同社では、初のプラグインハイブリッドスーパースポーツということで、レヴエルトを「HPEV(ハイパフォーマンスEV)」と呼称する。
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次世代のフラッグシップらしく、スペックも超弩級だ。
825馬力を発揮する新型の6.5L V12エンジンはミッドにマウントされ、変速レスポンスに優れた8速DCTを採用。この8速DCTは同社として初めてエンジン後方に横置きマウントされるという。
さらに、昨今の電動化の流れに合わせ3基の電動モーターを搭載する。3基のうち2基はフロントに配され、残りは8速DCTと一体化。モーターのみの走行も可能な電動トルクベクタリング4WDを採用し、3.8kWh(意外と小さい!)のリチウムイオンバッテリーはボディ中央のトランスミッショントンネルに鎮座する。
その結果、システム総出力は1015馬力と大台の1000馬力を突破。0-100km/h加速は2.5秒、最高速度は350km/h以上と、常人には目眩がしそうな“スペックお化け”だが、レヴエルトでは、同社が大切にしてきたV12エンジンが生み出すパフォーマンスとサウンドに加え、モーターが生み出すスムースな走りとレスポンスに磨きをかけたという。
レヴエルト・プロダクトライン・ディレクターのマッテオ・オルテンツィ氏は「プラグインハイブリッドとすることで、パフォーマンスだけではなく乗りやすさや快適性も追求することができた」と話す。
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デザインは、一目でランボルギーニとわかるシルエットを保ちながらも、既存の焼き直しではなく全くのゼロから生み出されたという。
デザインを担当したミィティア・ボルケルト氏は「新たなフラッグシップとして、レヴエルトではエンジンを見せたかった。ランボルギーニらしいシルエットながらプロポーションの良さを最大限活かすことにチャレンジした。レヴエルトはランボルギーニの“未来の扉”を開くモデルになる」と胸を張る。
歴代のV12モデルで継承されてきたスペースシップ的シルエットやシザースドア、「ディアブロ」の持つクレイジーさなど、“男の子”が歓喜する演出を随所に施しながらも、エイリアンにインスピレーションを受けた「Y字」のライトシグネチャーを取り入れ、リア周りではパフォーマンスの象徴であるヘキサゴンエキゾーストがレヴエルト独自のアイコンとして異彩を放っている。
実車を前にすると、同時に展示されていたアヴェンタドールよりも全体がスッキリかつシャープになっており、非常に筋肉質で溢れ出るパフォーマンスをギュッと凝縮したかのような印象だ。
V12エンジンやエキゾーストパイプなどを強調する演出は、電動化ブームなど“どこ吹く風”といった反骨心溢れる唯我独尊のアンチテーゼのようで、その潔さがランボルギーニらしくて気持ちがいい。
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正式な価格は公表されなかったが、関係者によると税別で6000万以上になるとのこと。より高額な予想もあっただけに「意外と安い?」と感覚が麻痺してしまいそうだが、もちろんこれはあくまでスタートプライス。400種類以上のボディカラーと70以上のインテリアトリム、豊富なオプションを組み合わせれば、簡単に1億円の大台が見えてくるだろう。
納車は来年春から始まる予定だが、日本への割り当て分はすでに数年先までバックオーダーを抱えているほど好調だそう。
60年以上もV12NAエンジンをフラッグシップ機に搭載してきたランボルギーニ、そんな彼らが生み出す電脳化された猛牛が、いままさに勢いよく野に解き放たれようとしている。
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