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デビュー直前! アルファ・ジュリエッタに先乗り

ハイメカニズムを惜しげもなく

では、アルファ渾身のCセグメントカーであるジュリエッタは、いかなる成り立ちを持っているのか。それをひとことで表現すれば、今日のCセグメントに求められる最新のメカニズムを惜しげもなく投入したクルマだといえる。

プラットフォームは他のクルマからの流用ではなく、ジュリエッタのために完全に新設計されたもので、サスペンションはフロントこそマクファーソンストラットと一般的だが、リアにはありがちなトーショナルビームの半独立ではなく、マルチリンクの完全な独立懸架を奢っている。VWゴルフに代表されるドイツのライバルに遜色のない、ハイメカニズムカーであることを示しているのだ。

ジュリエッタの先進性はシャシーだけでなく、前輪を駆動するパワーユニットの分野にも及んでいる。日本に導入されるモデルはベーシックなものから順に「Sprint=スプリント」、「Competizione=コンペティツィオーネ」、「Quadrifoglio Verde=クアドリフォリオ ヴェルデ」の3モデルで、そのうちの前2車には1.4リッター4気筒ターボが、最後のクアドリフォリオ ヴェルデには1.75リッター4気筒直噴ターボが搭載されている。

その前者、1.4リッターターボには「マルチエア」というバルブメカニズムが用いられているが、これはフィアットのパワートレーン開発部門であるFPTが独自に開発した、現在世界で最も進んだ電子制御連続可変バルブタイミング&リフト機構で、吸気側カムシャフトを持たないために制御の自由度が一般のエンジンより遥かに広いのが、大きな特徴だといえる。

さらに、このマルチエアエンジンと組み合わせられるトランスミッションが、アルファTCTと呼ばれる6段ツインクラッチ2ペダルMTであることも、最新メカニズムのひとつだといっていい。その一方、最高性能モデルたるクアドリフォリオ ヴェルデの1.75リッター直噴ターボエンジンには、3ペダルの6段MTが組み合わせられる。

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