【逃げられないの？】増殖中の「ゲートなし・ロック板なし」駐車場は、運営者も利用者もメリットだらけだった

画像：アフロ

フラップレス式の導入コストは特に低くはない

フラップレス式駐車場について、ある業界関係者は次のように解説します。

「インターネットなどを見ると、『フラップレス式駐車場はほかの形式と比べて導入コストが低いため、浮いたお金を法務処理に回している』といった説明がされていることがあります。

ただ、これは必ずしも正しいとは言えません。

不正出庫への対応については各企業の方針に依存する部分が大きいものの、大手の事業者の場合はどのような形式の駐車場であっても、一定の基準で法的措置を取ります。

フラップレス式ではいたるところにカメラがあるため、不正の『証拠』を押さえやすいという意味で、法的な手続きがスムーズに進みやすいという側面はあるかもしれません。

しかし、フラップレス式であろうとなかろうと、悪質な不正出庫には厳しい対応が取られることに違いはありません。そのため、時間貸し駐車場の形式によって法的措置が取られやすいかどうかに違いはないというのが実際のところです。

また、そもそもフラップレス式の方が導入コストが低いということもありません。

フラップレス式は、ロック板やゲートなどが不要であるとはいえ、カメラやセンサーポールを設置しなければなりません。そして、そのコストはロック板を設置する場合とほとんど変わりません」。