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ロータスエヴォーラ試乗 ポルシェ911と勝負!

落ち着くコクピット

エヴォーラのボディは全長4342×全幅1848×全高1223mm、ホイールベース2575mm、トレッド1567/1575mmで、車重1382kgとされている。対する標準機の911カレラはそれぞれ、4435×1810×1310mm、2350mm、1485/1530mm、車重1460kg=MT仕様となる。エヴォーラのボディは911より短く、幅広く、低く、ホイールベースは225mmも長いわけだ。車重が911より80kgほどしか軽くないのは、ロータスの軽量なイメージからすると、意外な部分ではある。エリーゼのベーシックモデルは870kgしかないのだから、それより500kgも重いエヴォーラは、ロータスとしては異例にヘヴィなクルマということになる。

さてそのコクピットだが、ルーフ、フロアとも低く、サイドシルも幅広いから、スマートに乗り込むのは911と違って慣れが必要だが、なかに収まってしまうと意外と落ち着く空間だ。ヘッドルームに911ほどの余裕はないが、身長171cmの僕には窮屈な印象はなく、低く座って脚を前に投げ出した運転姿勢に決まるのが、スポーツカー好きには嬉しい。近年のロータスのシートはエリーゼ系だと小振りなバケットで、あまり快適とはいえなかったが、エヴォーラはバケットながらやや大柄なレカロを採用していて、身体の落ち着きがいい。手持ちのバッグや脱いだジャケットをリアシートに放り込めるのも、有り難い。

ダッシュボードのデザインが古典的でないのに加えて、試乗車の内装が白いレザー張りだったこともあって、インテリアは全般にモダンな印象を与える。視界に関しては、この手のミドエンジンスポーツの大半がそうであるように、斜め後方は絶望的で真後ろも最小限だが、前方に関しては広い範囲が見渡せてまるで不満はない。ただし、斜め後ろを含む全方位の視界のよさという点で、911に勝る高性能スポーツカーは存在しないが。

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