斬新かつ華やかな異端児、イヴォークコンバーチブルは買いか?
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一
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横浜の街を走り始める。クローズドで走り出し、走行中にトップをおろしてみる。大きな空気抵抗を受けるはずだが、トップの骨格の剛性が十分なのだろう、スムーズに動く。48km/h以下なら開閉可能。海外で一輪だけ段差に乗り上げ、つまりボディが歪みやすい状態でトップを開閉してみても、あっさり開閉できた。
オープンカーにもいろいろあって、イヴォークコンバーチブルは乗員が開放感を得られるタイプではない。フロントウインドウが寝ていて、ドライバー頭上近くまで迫ってきているのと、ショルダーラインが高いため、囲まれ感が強いのだ。リアに座ると開放感は増すが、風の巻き込みが激しい。このクルマは乗員が開放感を得るためのオープンカーではない。美しいスタイリングの華やかさを、周囲に見せつけるためのオープンだ。
2リッター直4ターボエンジン(最高出力240ps/5500rpm、最大トルク34.7kgm/1750rpm)と9速ATの組み合わせによるパワートレーンはイヴォークと同じ。車重は2020kgと、1760kgのイヴォーククーペや1790kgのイヴォーク(5ドア)よりも200kg以上重いのだが、走らせてみるとパワー不足を感じさせることはなかった。全開加速させると屋根アリよりも若干マイルドな加速かなと思わせる程度。近頃のクルマはトルキーなので、少々重くてもクルマをグイグイ前へ進めてくれる。
ただし、フォードグループ時代のレガシーであるこのエンジンを重いボディに載せているので、JC08モード9.6km/Lと燃費が悪い。ジャガーに搭載される新世代のインジニウムエンジン(2リッター直4ディーゼルターボ)が搭載されると燃費は上がり、走りの魅力もぐっと増すはずだ。さらにガソリン版のインジニウムエンジンも導入間近だというので、いずれはイヴォークファミリーにもそういう新世代エンジンが採用されるだろう。
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