最高傑作、アイスガード ファイブの実力とは?
掲載 更新 carview! 文:佐藤 久実/写真:中野 英幸
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9月に入っても残暑が厳しく、まだまだ冬のことなど考える気分ではないかもしれないけれど、少しでも涼しくなる話題をお届けしたい。去る7月2日、YOKOHAMAタイヤから5世代目となるスタッドレスタイヤ『アイスガード iG50』こと『アイスガード ファイブ(愛称)』が発売された。
アイスガード ファイブは、従来品「アイスガード トリプルプラス」の氷に効く・永く効く・燃費に効くというコンセプトを踏襲しつつ、「優れた氷上性能のさらなる向上」と転がり抵抗の低減による「省燃費性能の向上」に主眼をおいた開発がなされている。
まず氷上性能は、いずれも新開発のコンパウンドとトレッドパターンの相乗効果により、従来より8%の性能向上を実現。そして、省燃費性能においては、ミニバン専用の低燃費サマータイヤ「ブルーアース RV-01」のサイドプロファイル技術を採用することで、転がり抵抗を5%低減したという。ヨコハマが“最高傑作”と謳うその性能はいかほどなのか? 今年2月、ひと足早く北海道のテストコースで試走した。
テスト車両のマークXに、従来品アイスガード トリプルプラスと最新アイスガード ファイブを装着(サイズは215/60R16)。ハンドリング路やスラローム、氷盤ブレーキ路で比較した。ハンドリング路を走り出してすぐ、操縦性うんぬんの前にステアフィールの違いを感じた。アイスガード ファイブは手応えがしっかりしているため、安心感が高いのだ。
また、雪道ではステアリングの操作に対して反応が鈍いというのが常識で、ステアリングを切ってもクルマの向きが変わるまでしばらく待つ必要があるが、アイスガード ファイブはトリプルプラスに比べて、切り始めからしっかり感があって応答性が良いため、待つ時間が明らかに短くなったのが体感できる。結果的に舵角も減り、スラロームのトレース性も上がっている。こうした性能向上によって、リズム良くスムースに走れ、「運転しやすい」と感じる。
路面のμ(ミュー=摩擦係数)が約0.1という、歩くのも困難なほどのツルツル路面、氷盤路では、30km/hからのフルブレーキを行った。トリプルプラスは徐々に減速していく感じなのに対して、アイスガード ファイブは、制動初期から路面への食いつき感がある。もちろん制動距離は、明らかに短くなっている。
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