頑固さの中にある革新 最新5シリーズ試乗
掲載 更新 carview! 文:川端 由美/写真:BMWジャパン
掲載 更新 carview! 文:川端 由美/写真:BMWジャパン
ポスト・クリス・バングル、とでも呼ぶべきだろうか。先代までのラインが強調されたフォルムに対して、新型は豊かな面で構成されている。ひと回り大きくなったキドニーグリルや、リアウィンドー後端にあるホフマイスターキンクなど、BMW伝統のアイコンは強められているが、個々のディテールが主張するのではなく、すっきりとひとつにまとめられている。ノーズは長く、オーバーハングは短く、ホイールベースは長く、ルーフラインはクーペのように流麗に…といったBMWのお手本のようなフォルムだ。長年、デザイン部門のトップを務めてきたクリス・バングルが先鞭を付けたモダン・クラシックなデザインを、後任のエイドリアン・ファン・ホーイドンクが“BMWらしさ”として定着させたようだ。
見た目の熟成感は、走りの印象にもつながる。先代まではアッパーミドル・クラスでも「BMWの主役はエンジンだ!」といわんばかりだったが、新型ではエンジンの主張を熟成されたシャシーで包み込んでいる。シャシーの多くを7シリーズと共用するのだから性能が高いのは当然かもしれないが、今回、公道とサーキットの両方を走ったことで、その素性の良さがはっきりと感じ取れた。
サーキット走行については別のリポートに譲って、ここではこのクルマのオーナーの多くが重視する市街地走行についてお伝えしよう。柔らかな肌触りの革が奢られた運転席は、ほどよくタイトでコックピットと呼ぶに相応しい。チルト・テレスコピック機能を使ってステアリングを調整してシートポジションを取ると、先代よりいくぶん姿勢よく座らせられている印象がある。メーター類は運転席に向かってレイアウトされており、速度、エンジン回転数、シフトの段数といった運転に必要な情報が見やすく並べられている。
試乗に供されたのは、日本での主力となるであろう「535i」。搭載されるユニットは、直噴、過給、可変バルブタイミングといった“高効率エンジン三種の神器”をすべて備える3リッター直6エンジンだ。シングル・ターボながら、排気管を2系統に分割することでターボラグを解消した、いわゆるツインスクロール型のターボチャージャーを搭載している。その証拠に、400Nmの最大トルクを1200rpmという低回転域から5000rpmまでフラットに発揮する。Dレンジに入れて走り出すと、エンジン回転数が2000rpmに達する前に、躾のよい8速ATが自然にスムーズにギアを高めていく。100km/hでのエンジン回転数は、7速で2100rpm、8速で1600rpmであり、日本の法定速度では8速まで必要とするシーンは高速道路くらいしかないだろう。
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
驚くほど広がる後方視界、ホンダ「Nシリーズ」専用「リアビューミラー&カバー」が発売
日産 パトロールはどれくらいランクルを意識しているのか!? 日本導入を前にズバリ聞いてみた!!
ホンダ旧横型ミニ系「北米専用」モデル「SL70」フルレストア フレームをパウダーコーティングでオールペイント!!
トヨタの新スーパーカー「GR GT」はなぜ“カーボンモノコック”ではなく“アルミ骨格”を選んだのか? LFAの悔しさが生んだ“新生フラッグシップ”のねらいとは
NISMO渾身のコンセプトモデルにマイナーチェンジの「Z」や北米人気の「ROCK CREEK」のカスタマイズ車両など豪華絢爛! 日産の「東京オートサロン2026」の展示車両から目がはなせない
日産「セレナ」待望のマイナーチェンジ! 魅力アップの「ルキシオン」に注目
日産『セレナ』改良新型、「LUXION」「ハイウェイスターV」が新グリルで表情一新…278万5200円から
老舗のヤナセがついに軽EVを売る! 「ヤナセEVスクエア」がBYDとディーラー契約し2026年夏横浜に店舗をオープン
ベスパ誕生80周年を記念した「“新型”スクーター」登場! 市販化最初のモデル「98」に着想を得た特別仕様車に注目! 「Vespa 80th」イタリアで発表
「あなた誰?」レベルの激変っぷり! 3度のマイチェンでまるで別人に変身したレクサスISの顔を追ってみた
SGホールディングス、ダイバーシティ推進で最高評価…5年連続「ベストワークプレイス」認定
670馬力のスバル車が過激スタント! 人気動画『ジムカーナ』最新作にヨコハマタイヤ「ADVAN」装着
【最上級ベースで黒仕立て】三菱「アウトランダーPHEV」に“ブラックエディション”新登場。専用レザー&内外装ブラック統一で存在感アップ
「ステップワゴン」が“30周年特別仕様車”を追加で攻勢。シートヒーター&全方位カメラ追加で、同日発表のマイチェン版「セレナ」と“真っ向勝負”の構図に
【正式価格と発売日確定】三菱新型「デリカD:5」大幅改良モデルが1月9日登場。液晶メーター&S-AWC搭載で“タフギアミニバン”が次のレベルへ
【実は中身がかなり進化】新型日産「セレナ」マイナーチェンジで何が変わった? デザイン刷新×グーグル搭載×新グレード追加の全貌
先行開発から10年、レース挑戦から5年で到達した「水素が当たり前の光景」。なぜTGRは“超電導”という未知の世界に挑むのか
改良後すぐ受注停止の「ノア/ヴォクシー」…現在は「ノアのガソリン車」のみ。買えない現状にユーザーは“お怒りモード”?
絶好調すぎて受注停止の「ヤリスクロス」。26年2月の改良では10.5インチディスプレイ採用で10万円ほど値上げ【販売店情報】
【軽なのに300万円超え…なぜ売れる?】デリカミニ上級グレードが「普通車ユーザー」に刺さる本当の理由
【誤解】トランプ大統領が「小型車の生産承認」を指示。それでも“軽自動車”の米国進出あり得ないと言える訳
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!