今買いたいロードスターはコレ! NBはライトウェイトスポーツの完成形だ
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:篠原 晃一
二代目ロードスターは、完全な“名作”となった。うん、“NB”は本当にいい。もし今ボクがマツダ・ロードスターを手に入れるならば、間違いなくNBの中から、どのグレードにするかを悩むと思う。なぜなら今もってNBが一番、バランスが取れたロードスターだからだ。
しかしこの二代目、出た当時は喧々ごうごうだった。あまりにプリティだった初代NA型から一気に変わってしまったその見た目。リトラクタブルヘッドライトが北米における歩行者保護の観点から禁止されてしまったことは残念だったが、それにしてもそのデザインは、あまりに様変わりしてしまった。素朴で可愛らしかったイギリスのカントリーガールが、西海岸に出てきて化粧バリバリになってしまったかのように、小さなボディになまめかしいうねりを加えてきたアンバランス感には、初代NAオーナーとして怒りを感じた程だった(笑)。
またNAの後期型で1.8リッターとなったエンジンはその素性をコツコツと磨き上げ、最終的には160psを発揮するまでになったけれど、やっぱり何かが違っていた。たぶん当時の僕たちは、トルクでこれを走らせるのではなくて、“テンロクNA”という記号性と共に、“回す愉しさ”を見いだしていたのだと思う。初代NAのB6エンジンはファミリアに搭載された量産車用ユニットだったから、例え高回転まで踏み込んでもホンダ「V-TEC」のような切れ味やパンチはない。むしろ“ただ回っているだけ”感の方が強かったのだが、それでも誰もがレッドゾーンまでエンジンを回しきれる愉しさに、ハートをつかまれていたのだ。
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