新型SL 開発期間11年が生み出した劇的進化
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:菊池 貴之
スイッチ操作でルーフ一面のガラスがブルー基調で透明から半透明に変わり、クローズ時でも頭上に景色が広がるマジックスカイルーフをオプション選択すれば、オープンにする機会は減るかもしれない。サイドウィンドウの合わせガラスが防音ガラスになるなど、ますますクーペとしての魅力が高まっているからなおさらだ。
しかしそれでもオーナーの方には、積極的にオープン状態で走ってもらいたい。なぜなら、様々な環境下でオープンエアーを楽しむための装備や機能はさらに洗練されているからだ。
夏の炎天下でもシートが熱くなり過ぎないサンリフレクティングレザーを標準採用。シート本体にはシートヒーター(AMGにはベンチレーターも)が備わる。また冬場でも心地よくオープンエアーを楽しめるように、首元に温風を送るエアスカーフ。そして風の巻き込みを防ぐ、電動で完全収納可能な電動ドラフトストップ。オープン時でも豊かで切れのある低音を提供するフロントバスシステム。これは足元に大きなバススピーカーが装着されるが、アルミシャーシ構造から造り込まれている。そしてマジックビジョンコントロールも凄い。オープン時にウィンドウォッシャーを使った際の室内への水の入り込みを抑えるもので、フロントガラスの汚れの程度や走行速度によって、ウォッシャー液の排出量が変化する凝りようだ。
オープン時の贅沢装備として足らないものを強いて挙げれば、ハンドルヒーターぐらいのものだろう。それだけの装備が揃っているのに、オープンで走らないなんて宝の持ち腐れだ。ちなみに100km/hで巡航しても適度にそよ風が顔をなでる程度で、風の巻き込みは少なく、オーディオの音を含めて快適。そして、さらに注目はその際の走りの良さだ。
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