プレマシーOEM車に、日産の経営戦略をよむ!
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:小林 俊樹
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メインボリュームのセレナ、Lクラスミニバンのエルグランドが市場でかなりのシェアを確保している状況からすると、Mクラスミニバンの先代ラフェスタは他ブランドより“弱かった”のも事実。またこのクラスはかつて頂点を極めたホンダ・オデッセイが失速するなど、市場自体に不安定要素が多いのも事実である。
日産はおそらくそうした空気を読んだのだろう。Mクラスミニバンに関しては独自開発をせずに、マツダのプレマシーをOEMすることで開発コストを削減した。しかもそれだけでなく、先代を「ラフェスタJOY」として179万円という低価格で並売する辺りが逞しい。新型車1台をゼロから作る開発コストは相当なもの。それを削減しつつ、先代を並売すると同時に、未だ不安定要素が多いこのクラスの空気を読んでいる辺りは相当に“やり手”だ。そして実際に6月/7月の登録台数でトップ20にラフェスタは入っており、マツダ・プレマシーを上回る台数を記録していることを考えると、この戦略は成功といえるだろう。
今回実際にラフェスタのハイウェイスターに触れて感じたのは、“これなら確かに”と思える納得の部分が多かったこと。
例えばデザイン。本家プレマシーの“NAGARE”コンセプトは、日本の自動車デザインとしては実にしっかりとコンセプトが反映されたものと評価できる。しかし生活と密着したミニバンを考えると、そこまでの主張は求められないのも本音。そう考えるとオーソドックスなボディパネルや顔つきを持つラフェスタは嫌みがなくて良い。もっとも個性的かと聞かれれば「?」なのだが。
一方乗り味は本家のプレマシーが実にしっとりとした、同乗者を不快にさせない乗り心地を作っている辺りを継承しているため、これはこれで満足できる。といった具合で実際に乗って好印象だし、それが先のデザインの印象を併せるとプレマシー以上となる。加えて日産のブランド力等を考え合わせると…“これなら確かに”が成立するわけだ。そう思うと増々、日産のこの戦略は実に巧みだ、と思える。
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