「アルファード買うなら最安の“X”で十分」と言うと怒る人がいるらしい。でも実は“それがちょうどいい家庭”に確実に刺さるワケ

トヨタ アルファード

世間体より実力で選ぶ人にはXが響く理由

それゆえXは、いかにもアルファードらしいゴージャス感のようなものは若干味わいにくいし、安価かつ人気薄なグレードゆえに、数年後のリセール価格もそこまで高くはないだろう。

また友人や知人などを後席に乗せる機会があった際には、「え、アルファード乗ってるの？　すごいすごーい！」的に、ゴージャスなキャプテンタイプの2列目シートに座れると期待していた友人・知人が、スライドドアを開けた先に見えた地味なベンチシートに、わかりやすく落胆する――なんていうシーンも、もしかしたらあるかもしれない。

もしもあなたがこういった部分、つまり「ゴージャス感」「リセールバリュー」「世間体」のような部分をけっこう気にするタイプの人であるならば、Xは選ぶべきではない。買ってしまったら、おそらくは後悔することになるだろう。

だが世の中には、アルファードという車の押し出し感やらリセール価格うんぬんではなく、「ウチの家族にとって最適なボディタイプとサイズ、そして車としての諸性能がたまたまコレだったから」という純粋な（？）理由で、アルファードを選択しようとしている人もいるはずだ。

そういった人々にとっては、Xの地味な2列目ベンチシートは「むしろ使いやすいかも」ということにもなり、ホイール径が17インチである点についても「タイヤのエアボリュームがたっぷりあるから乗り心地がいい」という意味で、好都合になり得る。