ユーザーに合わせてクルマが進化。GRヤリスから始まるトヨタの壮大なDX版”もっといいクルマづくり”
掲載 carview! 文:編集部/写真:市 健治 44
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サービスの着想は、豊田社長自ら参戦するレースの現場からだ。一般的なレースでは予選・決勝前にフリー走行と呼ばれる時間が設けられ、コース特性や天候・気温、ドライバーの好みなどに合わせてクルマをセッティングしたり、ドライバーのフィードバックを元に新パーツをテストしアップデートするなど、短い時間の中でレースに向けて”アジャイル”にクルマを作り上げる。
事実、スーパー耐久シリーズに参戦するGRヤリスは毎戦アップデートが繰り返され、そこで投入された新技術が「GRMNヤリス」の登場に繋がるなど、GRヤリスは発売後もクルマが進化しており、それをユーザーにいち早くフィードバックしたい、そしてドライバーの好みに合わせてセッティングするレースの雰囲気をユーザーに体験してもらいたいという豊田社長の想いからこのサービスが始まったという。
一方で、売上高31兆円、従業員数36万人を抱え、”石橋を叩いても渡らない”と揶揄されるほどの大企業であるトヨタが、スタートアップのように開発・実行サイクルを”アジャイル”に回す体質へと変化させる挑戦でもある。
「パーソナライズ」にあたっては、車載コンピュータから情報を読み解き、解析・記録する「GRレコーダー」のデータが必要で、現段階ではKINTO経由で「GRヤリス”モリゾウセレクション”」を契約したユーザーのみが受けられるサービスとなっている。
やり方は、まずデータ計測を行う「パーソナライズイベント」に参加して、主催者が用意したデータ計測用GRヤリスで運転データを計測・分析。その後セッティングを変更して違いを確認し、後日GR Garageにて自身のGRヤリスのセッティングを変更するという手順になっている。
イベントは店頭申込のほか、「KINTO Factory」のページからオンラインで申し込むことができ、何度でも参加できるが、参加費は初回~3回目までが1万5000円、4回目以降は2万3800円だ。
開催場所は、4月のサービススタート時点で広島、静岡、滋賀、宮城の4か所。順次開催場所は追加されるとのことだが、サービス担当者によると広い敷地が必要な上にアクセスの良さも必要なので選定がなかなか難しいらしい。
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