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スーパーカーバブルの中国、最新クルマ白書

さすがはランボルギーニ

さて肝心のランボルギーニアカデミーとは、どんなものなのか。早朝に向かったのは北京市郊外にある「北京金港国際サーキット」。全長2.39kmで、コーナー数は10数個。日本で言えば筑波サーキットぐらいの規模で、正直、F1が行われている上海国際サーキットは知っていたが、その存在さえ知らなかった。聞けば既に中国各地にこのようなトラックがあり、中国人ジャーナリスト向けのワンメイクレースや中国オリジナルのフォーミュラレースが毎年行われている。日本人が知らない間にモータースポーツでも世界を確実にキャッチアップしてきているのだ。

カリキュラムの1つ目はサーキット走行。最新型ガヤルド、560馬力のフルタイム4WD仕様LP560-4と、550馬力のMR仕様LP550-2に順繰りに乗るわけだが、残念ながら追従走行。プロドライバーが乗る先導車に付いていくカタチだ。やはりオーバー500馬力のスーパーカー、中国人ではそう簡単に許すわけがない。

実際、現役GTレーサーであり、当日いた日本人インストラクターの松浦孝亮氏も「先日、コーナーにいきなりつっこみましたから。完全フリー走行は当分無理でしょう」とのこと。うーん、やはり中国恐るべし…。

だが、走ってみると意外にもペースは速く、結構スリリング。今回はジャーナリスト向けイベントだからかもしれないが十分楽しめる。

そしてお次のカリキュラムだ。サーキット内の空きスペースを使い、水をまいた滑りやすい路面で車両をコントロールする喜びを教えるのだが、これもなかなかの迫力。しかも二つのメニューがあり、一つ目は左右切り返しのドリフト。ステアリングを一旦右に切ると同時にアクセルを吹かしてリアタイヤを滑らせ、次にそれを止めると同時に反動を使って反対側に滑らせる。

もう1つは単独ドリフト。これまた水をまいた別コースで、ステアリングとアクセルワークのみでリアタイヤを滑らせるもので、半周ぐらいカウンターステアが決まるまで何回もやらせる。

専用スキットパッドがないのが中国らしいが、スーパーカーは実はスピードと、それに伴うリスクを理解して初めて楽しめる乗り物。大人でなければ出来ない高度な遊びであり、教えるにはこの方法がいいかもしれない。サーキットだと自ずとスピードレンジが高くなり、クラッシュした時のダメージが大きすぎるからだ。

さすがはランボルギーニ、わかってるじゃん! そう思わされたランボルギーニアカデミーなのであった。

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