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新型コンチネンタルGT 超速・現地レポート!

確実に引き上げられた動力性能

ハイライトのひとつが軽量化だ。前後サスペンションは完全新設計。フロントには軽量鍛造アルミ製アップライトが使われ、リアはサブフレームまで含めてすべてアルミ製とされている。これによって実現したのは車重の65kg軽減。元が約2.4トンもあるだけに劇的とは言えないが、重くなって当然という従来のあり方とは一線を画するものになったことは確かだろう。

6リッターW12ツインターボのパワーユニットは、点火時期やバルブタイミング、燃料ミクスチャーなどのファインチューニングによって最高出力が560psから575psに、最大トルクが650Nmから700Nmに引き上げられた。一方で、燃費は3~5%向上しており、燃料はE85対応となった。Well to Wheelで見ると、E85を使えばCO2排出量は実に120g/kmということになる。

6速ATは変速を50%短縮の200ミリ秒でこなし、ダブルダウンシフトにも対応するスーパースポーツゆずりのクイックシフトを採用。ちなみにZF製のATにはすでに8速版もあるが、この高回転+大トルクエンジンには、さすが対応しないそうだ。

駆動方式は従来通りトルセン式のフルタイム4WDだが、基本前後駆動力配分は50:50から40:60へとリア寄りに改められている。またESPにノーマルとオフの中間のスポーツモードが加わったのもトピック。GTスピード~スーパースポーツで培ったドライビングダイナミクスへのこだわりが従来以上に強く反映されている。

一方で快適性の向上にも余念はない。ホイールアーチ内のライナー、エンジンカバー、各部シールには吸音素材が使われ、フロントとサイドのウインドウもやはり吸音ガラス化することでロードノイズと風切り音を低減。140km/h走行時のドライバー耳元の騒音レベルは11%も低下されているという。

軽量化、出力向上、新しいワイドトレッドを実現するサスペンションに、スーパースポーツで培われた技術の活用によって、新型コンチネンタルGTはその動力性能を確実に引き上げている。一方、燃費向上技術の面では新機軸は多くない。イメージ的にもアイドリングストップシステムくらいあるべきではと思ったが、ベントレーではそれは考慮していないようだ。

いや、当然彼らも何も考えていないわけではない。実はそうした小改良ではなく、コンチネンタルGTに新しい、画期的なタマを仕込もうとしているのだ。それについては最後に触れることにしよう。

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