シトロエンDS5、ディープな走り味は健在か?
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:菊池 貴之
日本仕様で1550kgとされる車重を、156psの1.6リッター直4直噴ターボと6段ATで走らせるパフォーマンスは爽快にして充分なもので、アイシン製ATのシフトのスムーズさもあって、気持ちよく加速していく。しかしである。昔からシトロエンが常にそうであるように、DS5もその真骨頂はシャシーの分野がもたらす独特のフィールにあった。
そう、DS5はまずその乗り心地に並みならぬものを感じさせた。その感触をひとことでいえば、金属スプリング式サスペンションにもかかわらず、ハイドロニューマチックを彷彿とさせるのである。つまり、路面のいかんにかかわらずボディの上下動が緩やかで、しかもボディは可能な限りフラットな状態に保たれるのだ。同じくシトロエンらしさを実感したDS4よりもさらにフラット感が顕著で、しかも標準タイヤがバネ下の重さを意識させない17インチであるために、DS4よりさらに一段と上質なライドに感じられる。
表現を変えれば、DS5はやや硬めのハイドラクティブと形容したくなる身のこなしを示してくれるわけで、もしもこれがハイドラクティブ装着車だと広報されたら、信じてしまうかもしれない乗り味を身につけている。これが、DS5の脚がハイドロニューマチック系だったらいいのに、と思うシトロエンフリークへの、僕の回答である。もちろんハイドラクティブそのものとは微妙に異なるものの、おそらくシトロエンは、ダンパーのセッティングに他のブランドにはないスペシャルな何かを掴んでいるのだと思った。
しかもそれに加えてDS5は、ハンドリングの分野でも優れた素質を持っていることを、長尾峠から箱根スカイラインに至るタイトなワインディングの連続で、立証してみせた。決して小さくないボディを、それも17インチタイヤを履いて、アンダーステアを意識させずに走り抜けていくのだ。それやこれやで日本で乗ったDS5 Chicは、半年と少々前に南仏で走らせたときより、さらに好ましい印象を僕に与えてくれたのだった。
サスペンションがハイドラクティブでないという理由でDS5を敬遠しているディープなシトロエンフリーク諸氏には、取り敢えずそのステアリングを握って試乗してみることをオススメしたいと思う。それが、あらためて日本で乗った僕のDS5評である。
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