ヨコハマ史上最高の静粛性を謳う「アドバンdB」は、静かなだけではなかった
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:横浜ゴム
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:横浜ゴム
ADVAN dBはご存じの通り、極めてスポーティなハンドリングを持ちながらも、トップレベルの快適性を両立させたタイヤだ。そしてそのキャラとしては、「静粛性能」の高さが最大のセールスポイントとなっている。
そのためにヨコハマが今回着目したのは、「タイヤの変形を防ぐ」ことだった。タイヤの変形を防ぐことで接地面積を安定させ、結果、偏摩耗を防いで良好なハンドリングとノイズ低減ができる。これが新作「V552」の考え方だとボクは理解している。
対して前作「V551」は、簡単に言ってしまうとタイヤとゴムを柔らかく作ることで路面への密着性を高め、グリップ力と静粛性を両立させていた。
ここからようやく、細部の技術的な説明になる。タイヤの変形を防ぐためにヨコハマは、まずその構造をいちから見直した。基礎骨格となるベルトは通常よりも幅を広げ(幅広サイレントベルト)、ショルダー下層のサイド補強ベルトをサイズごとに仕様変更しながら装着。トレッドの下に配置されるベースゴムは人間が敏感な100~160kHz周波数域のノイズを低減する「サイレント・ベースゴム」を採用したのだが、なんとこれもサイズごとに適正化しているこだわりっぷりである。
そしてタイヤ全体のプロファイルも見直した。接地状態が安定するように、タイヤ全体のプロポーションをトレッドおよびサイドで整えて、変形時の振動を減らしたのである。タイヤは変形しにくければ応力が一カ所に集中しにくくなり熱が発生しにくくなるのだが、さらに「低燃費サイドゴム」で熱の発生を抑え、燃費性能も向上させた。
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