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新7シリーズ海外試乗 その走りは変わったか?

新型はキープコンセプト

現行の4代目BMW7シリーズの登場はきわめてセンセーショナルだった。「キドニーグリル」があるからかろうじてBMWとわかったものの、あまりにも時代の先をいったデザインは、到底、「カッコ良い」とか「スタイリッシュ」という褒め言葉で受け入れられるモノではなく、むしろ違和感の方が大きかった。

ところが、当時7シリーズが最初に採用したトランクやホイールアーチのデザインディテールは、いまや国産、輸入車を問わず上級車の多くが採用するほどの“スタンダード”となっている。先進的でありながら、流行を追うことなく、流行に左右されない、長く乗れるクルマづくりこそがBMWスタイルであり、7シリーズの価値観といえるだろう。

常に話題をふりまく7シリーズゆえ、5代目のローンチもかなり期待感が高まったが、デザインはキープコンセプトだった。スタンダードとなったことがまさに成功の証であり、敢えてドラスティックに変える必要性はなかったのだろう。

室内も、4代目は未来的である一方、操作性に戸惑うこともあったが、新型は一見してわかりやすいインターフェイスになった。

そして、デザインの深化と同様に、最先端の新技術は多くみられるが、4代目のようにトリッキーな“冒険”はなく、BMWのトップレンジに相応しいラグジュアリーセダンとしての魅力を一層増した、という感が強い。

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