レガシィC型に乗った!走りの進化やいかに…
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:小林 俊樹
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:小林 俊樹
最後に注目しているユーザーも多いと思われる、C型への進化にあわせて新たに追加された、アウトバックのSパッケージに触れて行こう。
外装上はボディ同色バンパーの採用などにより、アウトバックのタフな印象こそ少なくなったが、アーバンステージが似合うスポーティ感が漂う。装着タイヤも注目で、ノーマルアウトバックの16もしくは17インチのオールシーズンタイヤに対して、Sパッケージは18インチのサマータイヤを装着。それに合わせて足回りには、ノーマル同様の200mmの最低地上高を確保しつつ、専用ビルシュタインダンパーを組み合わせている。
ガーボン調パネルでひきしまった印象の室内空間に乗り込む。まずはアウトバックらしい高い視点が維持され、運転席に座って得られる開放感や運転のし易さはノーマルと同様。だがタイヤが違うためか、タイヤがゴロゴロと転がる微振動と音がノーマルよりもあり、しっとり感が若干希薄なのが気になるところだ。突き上げ感など乗り心地においてはビルシュタインダンパーが良く動き、ノーマルと同等レベルに仕上がっているのが良い。
特筆すべきはハンドリング。足回りのストローク量が豊富でタイヤに優しく荷重を掛ける味付けに対して、タイヤのレスポンスが鋭すぎて、ハンドルを切り出すと途中からグイッとクルマが曲がりだす特性が若干あるが、曲がりだしてからは前後バランスが良くリアタイヤにも積極的に荷重を掛けながら、グイグイと高い旋回能力を発揮。そこには車高が高いクルマだと意識させない安定感があり、ノーマルのアウトバックではタイヤがグニュッと負けてしまうようなブレーキを踏みながらハンドルを切るといった強引な操作にも的確に反応してくれて、気持ちよいスポーティドライブをこなせる。またロール量自体は決して少ないとは言えないが、ロールスピードに粘り感があり、グラッとロールするなど不安感がないのも良いところだ。
しかし、改めて言うがC型にはしっとりと走る乗り味の進化が魅力としてあり、Sパッケージではその効果がサマータイヤで相殺されている印象がある。ノーマルのアウトバックでも高速道路での直進安定性は非常に高いので、Sパッケージはその名の通りスポーツ思考の強い方のみが選んだほうが良い。それほど乗り味においてノーマルと差別化されているということだ。
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