マツダSKY特集・第2弾 技術トピック一気に解説
掲載 更新 carview! 文:伏木 悦郎/写真:マツダ、伏木 悦郎
掲載 更新 carview! 文:伏木 悦郎/写真:マツダ、伏木 悦郎
ベルリンでの実走テストに話を戻そう。
印象的なのは低中速トルクの充実で、非常にスムースなシフトフィールとバランスの取れたフラットな乗り心地とともに、派手さや迫力はないが軽快で振り返るとスポーティという試乗後感が浮かび上がる。テストではTPVと現行マツダ6の比較データも取っていた。たとえば6速MTによる最高速の実測値は216.7km/hで平均速度は86.0km/h。マツダ6との比較データとしてはパワートレインシステムとしての効率改善率が6速MTで10.21%、SKY-DRIVEで21.46%、燃費でみる改善率が同11.46%、15.93%だった。MTとSKY-DRIVEでは走行条件や走らせ方が異なるのであくまでも参考データということである。
SKY-GのCO2排出量は6速MTで130g/km。これは欧州の95RONレギュラーガスを前提としたデータで、燃費で換算すると18km/L程度となる模様だ。従来の159g/kmから2015年がデッドラインとなる厳しい欧州規制クリアも十分視野に入れられるレベル。現在のディーゼル並の燃費といううたい文句も素直に頷けるという意味でも、SKY-Gは画期的なガソリンエンジンといえるのだが、最後にもう一つ重要なキーワードがある。
それはキャリブレーション。日本語では適合と訳される。ベースエンジンがきっちり燃焼し、運転可能となるようにすることをベースキャリブレーション(基本適合)と呼ぶという。温度や空気量などの様々な信号を受けて、適切な燃料噴射できれいに燃焼させることでエンジンを使えるものにする最適化チューニングのことだ。それをクルマごとに異なる条件に対応させることを『車両適合』というそうだ。現代ではコンピュータのソフトの定数を変更して適合を図るのが一般的だが、SKY-Gでは排気量が異なっても基本適合を一緒にできるようにしているという。
CAE(コンピュータ援用エンジニアリング)によって異なる排気量のエンジン開発を効率的に行う。現在想定されているSKY-Gは今回の2リッターと1.3リッターの2機種だが、必要とあればどんな排気量の何気筒エンジンにも応用が利く。僕は近い将来1.3リッター級のNDロードスターが登場することを夢見ているのだが、そう遠くない将来それが正夢になる日が訪れるかもしれない。今回のアテンザTPV・SKY-Gに乗って、「このクルマの先に時代にマッチするエコなリアルライトウエイトスポーツNDがある」と、なんとも楽しい妄想が膨らんだ。
次回はSKY-G以上に強烈なインパクトを残したSKY-Dをレポート!
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
【新車価格情報】軽自動車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年4月20日時点
GW渋滞、九州道のピークは5月3日に最大30km! 東九州道と長崎道も混雑か【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】
運転免許証「12桁の数字」どんな意味? 個人情報はドコまで分かる?最後の“1桁“に隠れているコトとは
バイクのタイヤ交換した! 交換したタイヤのベストな保管方法とは
レンジローバー最初のEV、プロトタイプの写真を公開
東京ディズニーの新ホテル、1泊34万円超の豪華客室も[新聞ウォッチ]
遂に試乗!原点回帰のランクル新型「250シリーズ」。「300」、「70(ナナマル)」、先代もイッキ乗り!!
フェラーリが大型スポンサー契約締結! 米テクノロジー大手とのタッグでチーム名も『スクーデリア・フェラーリ HP』に
渋滞40kmも!? 関越道「イライラGW渋滞」今年はいつが酷いのか 「穴場の時間帯」知ればストレス全然違う!? 鬼門の「高坂SA」の状況は
あの「ハチハチ」を再現!! ホンダ「NSR250R」が1/12スケール完成品モデルで新登場
アストンマーティン『DBX』に改良新型、内装一新…707馬力仕様に一本化
スバル、レガシィセダンの生産を2025年春に終了 セダンはWRXのみのラインアップへ
【こりゃ驚いた!】欧州三菱コンパクトSUV「ASX」がマイナーチェンジで顔一新!
【同じに見える人集合】新型ミニはどこが変わった? 新旧の違いを写真でチェック!
200万円台前半でも走りはシビック級。コスパの鬼「WR-V」の秘密はホイールベースにあった
新型GR86は1.6Lターボ? 謎多きスープラの本性は!? S耐開幕戦からGRの次世代モデルを占う
ホンダのお手頃SUV「WR-V」が絶好調。一番人気は中間グレード「Z」、色はプラチナホワイト
走り特化型の新生「カイエンGTS」発売。パワー増でついに500ps、0-100加速4.4秒へ
ノアヴォクじゃないのが欲しい? トヨタの“隠し玉”キャンプワゴン「クロスバン」の楽し過ぎる中身
【軽トラ】スズキ「キャリイ」一部改良でオシャレ度アップ! 新色「デニムブルー」設定、安全性も向上
CX-80の新着フォト集&サイズ判明! アーティザンレッドもいいが、メルティングカッパーが凄い