【復活希望】「マーチ」こと「マイクラ」が欧州で新型に。デザイン好評、販売店期待も…やはり日本導入は無理なのか？

日産 マイクラ

日本導入が非現実的な理由

一方、ある業界関係者は「新型マイクラが日本市場に導入される可能性は低い」としたうえで、その理由を説明します。

「最大の理由は、新型マイクラの生産工場がフランスであることです。

新型マイクラは、デザインこそ英国・ロンドンにある日産デザインヨーロッパでおこなわれているものの、プラットフォームはルノー主導で設立された『アンペア』社が開発した『アンプRスモール』と呼ばれるBEV専用のプラットフォームを使用しています。

つまり、かつて日本でもマーチとして販売されていたマイクラとは異なり、新型マイクラはルノー色の強いモデルと言うことができます。

もし仮に、新型マイクラを日本市場に導入するとなると、フランスからの輸入車という扱いになり、輸送コストが車両価格に上乗せされることは避けられません。付加価値を与えやすい輸入車ブランドならともかく、コストパフォーマンスが重視されやすい国産ブランドにとって、割高になってしまうことは大きな痛手です。

また、コンパクトなBEVという点では、日本には軽自動車のBEVである『サクラ』があります。ライバルが少ないコンパクトBEVというカテゴリーに、あえて新型マイクラを追加投入するメリットはほとんどありません。

特に、日産の現状を考えると、それはあまりにリスキーだと思います。もちろん、いろいろな意味で余裕があるのであれば、新型マイクラを導入してみるのもアリだとは思いますが…」

現実的なところを考えると、新型マイクラが日本市場に導入される可能性は低いようです。一方、「マーチ」というブランドは日本では非常に強く、多くのユーザーがその復活を望んでいるのも事実です。

（終わり）

（写真：日産、ルノー）