日産GT-R 12年モデル サーキットで全開試乗
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:篠原 晃一
それより久々にサーキットを走って、思い出したのがお恥ずかしい話、全開でハイパフォーマンスカーを走らせる楽しさだ。正直、最初は飛ばせなかった。あまりにGT-Rが速く、いかにブレーキがよく効くとはいえ、どんなに飛ばしても「まだ2、3割は余ってる」という感じだったのだ。
だが、やはり昔とった杵柄というか、多少レースをやってたことだけあってコツを押さえるとどんどん突っ込めてくる。というのもGT-Rがスピンする気配を見せるのは、ヨーを残してブレーキングした時のみ。ちゃんとスピードを落として進入すれば、4WDだけあって後半アクセルを全開にする分には絶対にスピンしない。それが分かった後はどんどん踏み込めるのだ。
そして感じたのが専用のサスペンション、専用のブレーキクーリングシステムを持つ『TRACK PACK』の良さ。正直、サスペンションの違いより、ガンガン踏んでも踏みごたえが変わらないブレーキに驚いた。
さらにシートだ。このグレードでは試験的に「ハイグリップクロス」を用いたスポーツシートを使っており、これが表皮がレーシングスーツなどに張り付いて身体をホールドするという全く新しい概念。これまた水野さんがF3000でレース活動をしていた時に編み出したアイデアで、マジな話どんな横Gが来ても身体がズレない。ヒョウタンから駒だが、実に見事な発想である。
そして最後に取材して分かったのが、海外、特にヨーロッパとアメリカではGT-Rが着実に受け入れられている事実。特にヨーロッパは予想以上で日本の約3倍、月数100台レベルでコンスタントに売れているという。一方、日本は若干落ち気味だが仕方がない。GT-Rが悪いというより、日本人のクルマに対する渇望の無さが異様なのだ。
しかし、その日本でも社内データではあるが、中古車残存価格は20年式で新車時の70~80%をキープ。これを水野さんは「数を制限しているから…」とは言わなかったが、結果として数を追ってないから出た数字だろう。結局のところ、奇跡の名声なりブランドはパフォーマンスだけでなく、販売プランやサービスまで1人の戦略家がコントロールして初めて創られる。GT-Rは今後スポーツのゴルフイベントとのタイアップ企画まで行うそうで、見事それが出来ており、それを統括しているのがまさにこの人、教祖・水野和敏さんだということだ。「感動は人が創る」。いや、人にしか創れない。それはまさしく本当のことなのである。
■GT-R 2012 日産オフィシャル動画
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
40歳になっても大丈夫。フェラーリF1代表、来季加入のハミルトンに全幅の信頼「チャンピオン経験者のノウハウが、我々には重要」
“鏡”タイプの「ルームミラー」は時代遅れ!? カメラで後方を映す「デジタルミラー」なぜ人気なのか? 理由と装着時の「注意点」とは
人気のホンダ「モンキー125」が大変身! 改造なしに名車「CB750F」風にカスタムできる!! 気になる各種パーツの出来栄えとは?
カーインテリアデザイナー団体JAIDとワールド、廃材ファッションショー「HORUMON NIGHT」を青山にて開催
レッドブルのお膝元でフェルスタッペンの連勝は続く? 角田裕毅所属のRBは復活なるか|F1オーストリアGP DAZN配信スケジュール
車検の更新、「2か月前」からに拡大 2025年4月から変更 国土交通省
[音響機材・チョイスの勘どころ]「単体サブウーファー」の細かなスペックの見極め方を解説!
【MotoGP】マルク・マルケス「今のMotoGPは長期キャリアが難しい」なお当人は来年13年目に突入
天候不良の中、ドライバーたちは何を訴えていた? スーパーフォーミュラ第3戦SUGO、レース当日の無線交信を振り返る
ホンダの「V型10気筒エンジン」搭載スーパーカー!「“NSX”後継車」指名された本気の「超ロングノーズ」モデルに反響あり!
アルピーヌA290をル・マンで発表 アルピーヌのEVモデル国内導入を検討中
パワーは333馬力に、VW『ゴルフR』 改良新型…実車は6月26日発表予定
大幅改良で走りが激変「ヴェゼル」の買いは最上級「Z」の4WD。新設定ハントパッケージの評価は?
日産の新型3列SUV「インフィニティQX80」が米で7月発売決定。打倒レクサスLXとして日本導入ある?
本当にスポーツタイヤ!? グッドイヤーの新作「アシンメトリック6」は静かで軽い“摩訶不思議”な万能選手だった
続々PHEV化で完成するレンジローバーの唯一無二の世界観。その裏で過激なV8モデルも準備中!?
BYDの新型セダン「シール」は乗るとどう? 中華高級EVのガジェット感とコスパは日本で通用する?
アメリカ人がマツダ車を“発見”した? 「CX-70」ほか軒並みセールス絶好調の背景とは
もう待ちきれん! 新型「フォレスター」いつになったら発売される? eボクサーはどうなる?
サンクをアルピーヌが魔改造!? A110譲りのハンドリングのホットハッチ「A290」発表。日本導入は?
次期型の行方にヤキモキするファンも注目、幹部が断言する「半端な新型GT-Rは作らない」の中身