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プリウス主力工場見学 トリビア満載で解説!

プリウスに専用ラインは存在しない!?

 さて、どこから見せてくれるのかな? ルンルン気分で門を叩くと、車両組付け工程いわゆる艤装ラインだけであるという。プレスと溶接を見せないで何の自動車工場かっ! 少しがっかりしたが、見せ場は組付け工程にあるのだった。

 堤工場には2本の生産ラインが存在する。プリウスIIIに加え、カムリ、プレミオ、アリオンの4車が流れる第1ラインと、プリウスIII、カムリ、プリウスEXと商品名が改められたプリウスIIの第2ラインである。

 えっ? ハイブリッドカーは専用ラインじゃないの。質すと、生産調整などのフレキシビリティを考えると混流のほうが効率が良いという。プリウスIIIはコンベンショナルなFFミドルサルーンに比べると約10%部品が多く、その分工数も増えるが、それらを現場の工夫で解消している。実際にプリウスとカムリが並んでラインを流れている光景を見ていると、「真似できるか?」と、まだハイブリッドカーの本格的な量産ラインを動かした経験もなく、市場での評価を受けたこともない外国メーカーに言ってやりたくなった。

 ことさらのようにドイツ勢を持ち上げる論調もあるが、ドイツにハイブリッドカーの量産ラインは存在しない。トヨタやホンダの10年を超える工場の実績を評価せず、まだ画に描いた餅のR&Dの段階で持ち上げるのはどうだろう? 時代はすでに変わっているのだ。

 組付けラインの流れは穏やかだ。各工程の作業を見ていると、バタバタバタバタ、ワッセワッセと忙しく働く風情はない。ワーカーの立ち居振る舞いには力みも無駄もなく、淡々としている。動きは的確だが、大量受注に沸く“活気”は感じられない。しかし、目の前の第1ラインのタクトタイム(1日の目標生産台数を実現するために、1人のワーカーが受け持つ作業に費やせる時間目標)は66秒/台で、一日の生産量は800~850台。第2ラインは同57秒/台、約1000台であるという。

 作業で扱われる主部品は800、ボルト、ナット、クリップ類は1250の合計2050点もある。プリウスの場合、メインバッテリー、高圧ケーブル、インバーターの組み付けが追加されるが、カムリと一緒に流れていても生産のリズムに変調をきたすことはない。市場でみられるような特別扱いは、ここではいっさい感じられない。プリウスはふつうのクルマとして生産されている。あたりまえの事実に気づかされたのは収穫だった。

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