「誰かにやってほしかった…」 CX-80に課せられたデザインの制約と苦悩、違いを生み出す工夫とは?
掲載 carview! 文:編集部/写真:小林 俊樹、マツダ 90
掲載 carview! 文:編集部/写真:小林 俊樹、マツダ 90
今回の取材では、マツダ側からあまり「魂動デザイン」というワードが発せられないのが印象的だった。CX-80では、ボディサイズが大きいということもあり、CX-5などが持つスポーティさや生命感とは異なる雰囲気が漂っている。従来と同じ表現をしても、フラッグシップとしての堂々とした佇まいや雰囲気を生み出すことはできないそうだ。
「すべてをエモーショナル(な表現)にしてしまうとセカセカして余裕のない感じになってしまう。フラッグシップらしい“一歩引いた余裕”のようなゆとりを表現したかった。(3列シートという)空間をリッチに見せ、そこにマツダらしさである今にも動き出しそうな生命感を合わせ、センスよくフィニッシュさせるのが難しかった(玉谷氏)」
欧州のプレミアムモデルのように、シンプルで一見“デザインをしていない”ように見えながら高級感や存在感を演出するには、実は途方もない技術と資源がかかっている。玉谷氏も「マツダではそこまでお金をかけられない」と本音を漏らすが、「佇まいの中に豊かさを表現することはできる」と話す。
「当初、前と後ろの“蓋”を繋ぐデジタルデータを作り骨格に素性があるのかを見たら、使えないことはないけど……という状態だった。豊かさのポイントを掴み切るまでは自信がなかったが『この間の“つなぎ”だけでどれだけリッチさを表現できるか』という覚悟が決まったらあとは勝負のしがいがあるなと。やると決まったら自分のセンスを100%使って作り切るだけだった(玉谷氏)」
>>CX-80とCX-60のデザインの違いを写真でチェックする
コンパクトなキャビンにロングノーズというスポーツカーのような方程式でCX-60を仕立てた玉谷氏だが、CX-80では堂々とした体躯から従来のマツダ車にはないオーラを漂わせることに成功した。
実車をチェックする際は、玉谷氏のデザインへの想いを感じながら、空間的余裕があるからこそできるCX-80ならではのカーライフを想像してみてはどうだろうか。フロントグリル内の3本のメタル調ブローチや、太く直線的なDピラー部のブライトモールディングなど、細かなディテールの違い以上に、CX-60との雰囲気と方向性の違いを感じるはずだ。
◎あわせて読みたい:
>>マツダの北米向け「CX-50」がトヨタ製ハイブリッド搭載。日本のマツダ車も期待していいの?
>>【ジャパンタクシーにも台数負け】マツダ渾身の「CX-60」今年大苦戦のワケ。切り札はあるか?
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
フランス人スター選手と一緒の気分? 歴代最強プジョー 508「PSE」 505 GTiと乗り比べ
セカオワが「愛車売ります!」CDジャケットにも使用した印象的なクルマ
トヨタWRCラトバラ代表、母国戦の勝田貴元に望むのは“表彰台”獲得。今季は1戦欠場の判断も「彼が本当に速いのは分かっている」
メルセデスAMGが待望のWEC&ル・マン参入! アイアン・リンクスと提携、2025年LMGT3に2台をエントリーへ
TCD、モータースポーツ事業を承継する新会社『TGR-D』を2024年12月に設立へ
ウイリアムズとアメリカの電池メーカー『デュラセル』がパートナーシップを複数年延長
“650馬力”の爆速「コンパクトカー」がスゴイ! 全長4.2mボディに「W12ツインターボ」搭載! ド派手“ワイドボディ”がカッコいい史上最強の「ゴルフ」とは?
フェラーリ育成のシュワルツマンが陣営を離脱。2025年はプレマからインディカーに挑戦
スバルBRZに新たな命を吹き込む 退役軍人のセカンドキャリアを支援する英国慈善団体
オープンカー世界最速はブガッティ!「ヴェイロン」より45キロも速い「453.91km/h」を樹立した「W16ミストラル ワールドレコードカー」とは?
リバティ・メディアCEOマッフェイの退任、背景にあるのはアンドレッティとのトラブルか
『ローラT92/10(1992年)』“賃貸住宅ニュース”で強いインパクトを残した新規定グループCカー【忘れがたき銘車たち】
【クセ強だけど懐かしい】光岡、55周年記念車「M55ゼロ・エディション」発売。100台限定…ベースはあの車
「売れる車がない」なんて言わせない! 北米日産の大型SUV「アルマダ PRO-4X」が魅力的…価格も発表
新型「ティグアン」正式発売で注目集まる豪華装備とお値打ち度。世代遅れの兄弟「Q3」よりお買い得
メルセデスAMG「A45」に“最後の限定車”登場。2.0Lターボは421馬力も…価格は1000万円超え!!
ホンダの高級ブランドが新型SUV「ADX」を発表。クセ強め“アメリカン顔”の衝撃や背景とは?
北米レクサスが販売する3列SUV「TX」は何モノ!? “LBX顔”で実質650万円~…25年モデルに進化
【アルファード/ヴェルファイアはイヤ!】そんな人の選択肢になるかもしれない高級ミニバン「Vクラス」はどんなクルマなのか?
新たな仲間募集、JAFの給水素+給電カー、新型GR86の方向性…S耐最終戦で見えたトヨタと水素の現在地
【SUVだらけでお腹いっぱい】世間に流されず自分らしい車を探し出すための、愛車の「因数分解術」
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!