新型レガシィ試乗、イノベーションの成否は?
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:小林 俊樹
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:小林 俊樹
新型レガシィの命題は、時代と環境に合わせたクルマ作りの中で、いかに個性を残せるかに尽きる。個性が命というのはスバル自身、痛いほど分かっているのだ。
結果どうなったか。まずはボディサイズが大きくなった。今やレガシィの約5割が北米市場、約3割が欧州市場で、残り2割が日本市場という状況だ。メインターゲットは完璧に北米であり、そこに求められているのはリアシートの拡大。疑問を差し挟む余地はほとんど無かった。結果、具体的にはツーリングワゴンでいうと全長が95mm伸びて4775mmに、全幅が50mm伸びて1780mmに、全高が65mm伸びて1535mmになった。それに伴い異様に拡大したのが室内で、なんと室内長が350mmも伸びて2190mmに、室内幅が100mmも伸びて1545mmになった。
これはまさしく別物とでも言うべき拡大ぶりで、計測方法によるが、特に室内長はかのレクサスLSのノーマルボディよりも長い。事実リアシートは身長176cmの私が楽に足を組め、その上でヒザ周りも頭回りも余裕だった。身長190cmすら当たり前の北米人はことのほか満足するだろう。ちなみにラゲッジスペースも61リッター拡大して520リッターになった。
ただし、その結果、賛否両論なのがエクステリアデザインである。そもそもレガシィのデザインはある種の凝縮感がウリで、実際の使い勝手以上に、見た目は中身が詰まっていたが、そこはある程度捨てざるを得なかった。というのもある意味スバルのマジメさの現れなのだが、デザインは基本パッケージができた後に、それをなるべく生かすべく誕生したのだ。つまり、キャビンがやたら長く、逆にノーズや取り回しに関わるオーバーハングがやけに短いというプロポーション。
その制限の中で「なるべくカッコ良くしなさい」と言われてデザインされたわけだから、まるで「胴長短足だけどとにかくスマートに見せてくれ」と言われているようなもの。どう考えてもちょっと無理がある。しかも今は歩行者保護の規制も強く、ボンネットをある程度高くせざるを得ない。結果、どうしてもフロントは寸詰まりになった。おそらくこれがアメリカ車だったら、取り回しや効率など考えずに、フロントノーズをドカンと伸ばしてきたことだろう。それをしなかったスバルは誠にエライ。
しかも規制の強い中で、ある程度はスバルらしいワイルドなフロントマスクと、躍動的のあるボディラインは表現できている。他の誰にも似ていないスポーティなワゴンスタイルという点では今も昔も変わりがない。
インテリアもインパネ表皮がソフトパッドからハード樹脂になってる割には質感が高いし、センターモニターがドライバー側を向いてないフラットデザインにしろ賛否両論ではあるが、スバルらしく個性溢れるものにはなっている。
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