パクリ時代は過去のもの。「上海モーターショー25」で見た日独の存在感喪失と中国車大躍進のリアル
掲載 更新 carview! 文:鈴木ケンイチ 16
掲載 更新 carview! 文:鈴木ケンイチ 16
今回の上海モーターショー取材で感じたのは、どんどんと新しいものを取り入れる、新陳代謝の早さです。新エネルギー車がトレンドとなれば、一斉に新エネルギー車ばかりになります。
デザインも同じように感じます。細い線のようなヘッドライトが流行なのでしょう。ほとんどのクルマが、同じような顔つきになっています。また、あちこちで最新技術を使った「自動運転レベル4」のロボットタクシーの展示も見ることができました。
宣伝方法も最新です。各ブースには、同じユニフォームを着たオフィシャルのインフルエンサーがたくさんいて、スマートフォンを相手に、動画配信を行っていました。昨年に行ったインドネシアでも同じ方法が採用されていました。新しいプロモーション手法が、さっそく導入されていたのです。
次々に新型車が登場して古いクルマが消えてゆく、というのが今の中国市場です。そのスピード感を生み出しているのが成長著しい中国の自動車メーカーです。
また、街を往くクルマを見れば、中国ブランドがユーザーに支持されていることも分かります。それに負けまいと、日本の自動車メーカーも“日本で作って持ってくる”ではなく、中国の自動車メーカーとの共同開発などを筆頭に、開発を中国に移す動きが進んでいます。
こうした結果、新エネルギー車に関しては中国市場の方が1世代も2世代も先に進んでいるように見えます。恐ろしいほど早く、そして激しくうねる大河のような市場です。
そんな中国市場という大河を、ぜひとも日本の自動車メーカーは、溺れることなく泳ぎ切ってほしいもの。そう強く思える取材となりました。
(終わり)
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