ロールス・ロイス レイス試乗。単なる高級車と圧倒的に違うところは?
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:望月 浩彦
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:望月 浩彦
走り出しの滑らかさとスムーズさは格別だ。絨毯の上を走るような…ありがちな表現だが、このクルマにこそ相応しいと思える。
それはエンジンの回転振動の少なさに加えて、各部の稼働振動が車内に入り込まない作りがもたらす特別の世界観。各ウィンドウが二重ガラスのアコースティック仕様になっている作りやエンジンルームと車内との隔壁の分厚さに加えて、エンジンのトルク特性と車両重量、そして足回りがそう感じさせるのだろう。
順番に言うと、まず6.6リッターエンジンは最大トルク800Nmを発揮するが、そのピーク値よりも体感として得られるアイドルからのトルクが凄い。余裕のトルクがしっとりと滑らかにクルマを押し出していく。
しかし厳密に言えば、余裕のトルクだけではこのレイスの様な滑らかさは手に入らない。必要なのはボディ重量。なぜなら、ボディが軽すぎると軽快感が前面に出てきて、重厚で上質でゆとりを感じるしっとりとした動き出しが出ない。言うなれば、重いクルマを極低回転の極太トルクで押し出すことでしか得られない優雅さがあり、それはここ近年の環境性能が騒がれる背景で忘れ去られつつある世界観でもある。
いつ変速しているのか解らない滑らかさも魅力。これにも余裕のトルクは大きく関係する。何事も性能を使い切ったのでは緻密なコントロールなんて出来ず、余裕のトルクがあるので変速の度にトルクをゆっくり絞り、ギアを変速してゆっくりと出せる。そのゆっくりとしたトルクコントロールこそ滑らかさの源で、例えるなら椅子に座る/椅子から立つ動きは特別なものじゃないが、その動作を滑らかにゆっくりするには、かなりの筋力や体幹が必要なのと同じだ。
高級や優雅や上質は余裕の性能の上に成り立つ。6.6リッターの排気量は反社会的とか時代錯誤と言われるかもしれないが、この手の世界観を得るには必要不可欠であり、どのクルマにも小さい排気量が最適という決めつけはなんとも勿体ない。
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