BMW M5、パーフェクトサルーンに希少限定車

BMW M5

非日常的性能が生む圧倒的余裕

実際に、M5のアクセルを踏み込むとレブリミットの7200rpmまで引っ張り切ることが可能だ。それだけに、エンジンにキッチリと仕事をさせ、69.3kgmもの強大なトルクを回転数によりパワーに置き換える劇的な過程が確かめられる。同時に、エンジンは周囲の空気を震わせるような圧力感のある音を響かせるため、走りの臨場感が際立ってくるのだ。

その一方で、モードの選択が可能なエンジン制御を「エフィシェント」に設定することで、非日常的ともいえる性能を日常における圧倒的な余裕として生かすことができる。シャシー制御にしても、「スポーツ」ならMの血統通りにサーキットこそメインステージとなる走りを実現。ところが、「コンフォート」にすることでM5をサルーンカーとしても乗りこなせるだけの快適性が得られる。

つまり、M5に限らず最新のMモデルは、伝統を受け継ぎながらも各シリーズの頂点に位置づけられるモデルとして接することができるわけだ。