クルマがぜんぶ電気自動車になると走る楽しさは消えてしまうのか?
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗 2
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ならばエンジンはどうなっていくのか。急激にEVへとシフトすることはないが、ますます厳しくなっていく燃費規制を考えると、単独で生き残ることは徐々に難しくなっていき、20年後にはハイブリッドやプラグインハイブリッドとして生き残ることになるだろう。
それより前、おそらく10年後には、ガソリン車、ディーゼル車、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車のなかから、自分の予算や使い方や好みに合ったものを自由に選べる時代がやってくる。そんななか、内燃機関を開発しているメーカーに強く望むのは、燃費だけを追求した退屈なエンジンでなく、サウンドや回転フィールといったエンジンならではの魅力を大切にしたものを作って欲しいということだ。そういう意味で、予混合圧縮着火という夢のようなメカニズムを実現したマツダのSKYACTIV-Xや、日産の可変圧縮比エンジンは、燃費とガソリンエンジンの気持ちよさを両立する画期的な技術として注目に値する存在だ。
石油が有限なエネルギーである以上、いずれはなくなる。それが数十年後になるか、100年後になるのか、あるいは200年後なのか。様々な機関が様々な予測をしているが、現段階ではどれが正しいかちょっと判断が付かない。しかし、いずれなくなる、あるいは残っていてもそれを燃やして大量の二酸化炭素を出すことが許されなくなるのであれば、せっかくなら副産物として生まれた「気持ちよさ」を、最後の最後まで味わわせて欲しいと思うのである。
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