今回のマイチェンは地味だけどイイぞ… 現初期型レヴォーグオーナーによる改良版解説!
掲載 carview! 文:伊達軍曹/写真:SUBARU 57
掲載 carview! 文:伊達軍曹/写真:SUBARU 57
賛否両論はあるようだが、いずれにせよ(車好きの間では)けっこう大きな話題を呼んでいるスバル「レヴォーグ レイバック」が正式発表された2023年9月7日。レイバックの兄貴分(?)であるスバル「レヴォーグ」も“D型”へのまあまあビッグなマイナーチェンジが行われた。
「まあまあビッグなマイナーチェンジ」といっても、エンジンと足回りおよびエクステリアはまったく変更されていないため、さほどビッグなチェンジには見えないかもしれない。
だがA型(最初期世代)の現行型レヴォーグSTI Sport EXに乗っている筆者からすれば、D型での変更点はなかなかビッグにして魅力的だと感じている。
D型レヴォーグでの主な変更点と、それについてのA型オーナー(つまり筆者)のインプレッション(印象)は下記のとおりだ。
●アイサイトに広角単眼カメラを追加
従来からあるステレオカメラのソフトが進化し、認識範囲がより広がったことに加え、クロストレックで初搭載された「広角単眼カメラ」がD型レヴォーグにも搭載されることになった。中年になったことで今ひとつ視野が狭くなり、なおかつ交差点の側方から飛び出してくる自転車が増えたなと感じている昨今、これは歯噛みするほどうらやましい改変である。
●マルチビューモニタシステムの追加
運転席側にカメラを追加設定。計4つのカメラ画像を合成し、車両全周を1画面で確認できる「トップビュー」が追加された。またアニメーションで車両の周囲1周をぐるりと確認できる「3Dビュー」も新設されている。
これはクロストレックから横展開された機能で、まぁなくても死にはしない機能だが、「なんで400万円以上出して買った今どきの車で、トップビューが見られないのじゃ!」と怒りに震えていたA型オーナー(つまり筆者)としてはうらやましいというか、なんとも微妙な気持ちにさせられる変更点だ。
またスバル初の機能として、車速が15km/h未満になると、部分トップビュー+フロントビュー画面を自動的に表示する「AUTOモード」も設定された。これも、ヒヤリハットが増えてきた中年A型オーナー(つまり筆者)としては、うらやむほかない新機能である。
●インフォテイメントシステムの改善
A~C型のインフォテイメントシステムも決して悪くないと思っているが、D型ではいろいろと改善されてしまった。いや「しまった」ということもないのだが、主な変更点は下記のとおりである。
・Apple CarPlayがワイヤレス接続仕様に対応
・Android Autoが縦型ディスプレイ表示に対応
・ナビの目的地設定の新機能「what 3words」を採用
・逆走を検知し、画面表示と音声で警告してくれる機能を採用
・USBジャックにType-C端子を採用。Type-A端子の定格出力も向上
・フル液晶メーターにCarPlayのApple地図が表示可能に
・ウインカーレバーを「ロック式」に変更
・コネクトティッドサービス機能を拡充。いろいろなことがリモートで可能に
このなかで特にうらやましいのは「Apple CarPlayがワイヤレス接続仕様に対応」ということと、「ウインカーレバーを『ロック式』に変更」という2点だろうか。
特にウインカーはC型までの「勝手にホームポジションに戻るタイプ」だと、ウインカーを消そうとして逆側のウインカーを点滅させてしまい、それを消そうとして今度はまた逆側のウインカーを点滅させる……というタコ踊りを頻繁にやってしまっていた筆者としては、きわめてうらやましい変更ポイントである。
また中年なので「逆走検知機能」も、そろそろありがたく感じるのかもしれない。
●ハーマンカードン・サウンドシステムが標準装備に
GT-H EXではメーカーオプションであり、もっとも安価なSmart Editionには装着不可だが、STI Sport EX以上のグレードであれば、専用開発されたハーマンカードン・サウンドシステムが標準装備となる。
D型レヴォーグのそれはまだ聴いていないが、レイバックに採用された同システムの印象から言うと、D型レヴォーグのハーマンカードンも「かなりイイ!」という音になることはほぼ間違いない。うらやましい……。
●STI Sport系でも「ブラック内装」が選べるように
C型までのSTI Sport系では、ボルドーレッドのインテリアしか選ぶことができなかった。先代から続くあの色味はなかなか素敵であり、筆者も「マグネタイトグレー・メタリック×ボルドーレッド」の組み合わせに満足はしている。だが逆に言うと、ボルドーレッドのインテリアはボディカラーの選択幅を狭めてしまう鬼門でもある。
敵を増やしたくないので明言は避けるが、某ボディカラーや某ボディカラーにボルドーレッドを合わせると、限りなくダサく見えてしまう――と筆者は思っているのだ。
しかしD型では特別仕様車として「Black Interior Selection」が設定された。表側のシート地などにブラックのウルトラスエード(バックスキン的な質感と見た目の素材)を用いた、なかなかしゃれた仕様である。このインテリアであれば、心置きなく某ボディ色や某ボディ色も選ぶことができる。本当によかった……。
このほかにも、11.6インチセンターインフォメーションディスプレイの使い勝手が微妙に、しかし確実に良くなっていたりもするのだが、以上がD型レヴォーグで行われた主な変更である。
どれも「地味といえば地味なポイント」ではある。しかし「魚のちょっとした小骨が喉に刺さったような、ちょっとした不満点」が確実に改善されたことで、そもそもかなり素晴らしい乗り物であった現行型スバル レヴォーグは「より素晴らしい乗り物」へと進化したのだ。いわば完全体となったのだ。値段は多少高くなったが、進化の内容を考えれば、オーナーとしては十分に納得できる価格変更である。
……で、あまりにも納得してしまったため、過日2023年9月7日。筆者はD型のスバル レヴォーグSTI Sport R EXをディーラーにて注文し、ハンコを押してまいりました! たはーっ! とはいえ本日時点ではまだ金壱千円也しか支払ってないのですが、とりあえず年末ぐらいには納車となる予定であります!
※編集部注:今回の改良ではスバルがリリースを出していない&見た目は変わっていないため、登場時のリリースフォトを使用しました。
<終わり>
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