新型アルト ラパンに試乗。誰にでも優しくフィットするクルマ
掲載 更新 carview! 文:藤島 知子/写真:望月 浩彦
掲載 更新 carview! 文:藤島 知子/写真:望月 浩彦
ラパンは8代目アルトで評価を得ている新プラットフォームがベースとなっている。デザイン的な幅を持たせたラパンはアルトよりも車重が30kg程度重くなるものの、先代と比べて120kgの軽量化を実現している。
さらに、スズキの低燃費技術を支える柱となるエネチャージやアイドリングストップなどを採用。最新の低燃費技術を採用した改良型のR06Aエンジンを搭載することで、JC08モードは2WDのCVT車で35.6km/Lの低燃費を実現している。
Xに乗り込んで走り出すと、走行中のエンジン音やロードノイズは軽量に仕立てたクルマの割に静かだと感じる。全く音が入らないワケではないが、アクセルを踏み込むシーンでは、CVTにありがちな速度よりもエンジン音が先行するような不快感を与えず、耳障りで安っぽい音を上手に抑えることで、ドライバーに走っている実感を与えながら快適性を保っている。
街乗りでアクセルを抜いて、また加速してという動作を頻繁に繰り返す場面では、エンジンの動力を伝える段階でわずかに前後に揺すられてしまう場面があるが、流れに乗るとそうした動きは気にならなくなってくる。ブレーキについてはペダルを踏んでから狙った車速に落ちるまでラグがあるので、自然なフィーリングを実現させる上では今後の進化で改善されることを願いたい。
今回のラインナップでは、エンジンはノンターボのみを設定。高速道路で流れをリードするほど速いワケではないが、後席に乗員を乗せてもゆったり流すには十分な力を発揮する。上り坂も違和感なく登っていけるレベルだし、このクルマのキャラクターと燃費面のバランスを考えたら、これくらいで充分だ。
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