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V70で東京-金沢1200km 河口まなぶ ドライブ旅記

時代とともに進化する、ボルボと金沢の共通点

翌朝は21世紀美術館を訪れた。小京都と言われる金沢だが、ここを始め金沢駅など近代的な建築物が茶屋街などと意外なマッチを見せる場所でもある。それはまるで新世代のデザインを取り入れながらも、どこか昔ながらの「らしさ」を覚える新型V70に通ずる感覚でもある。

例えば21世紀美術館はフューチャリスティックながら人の息吹を感じるアートが多くて良い。これはV70のフローティング・タイプのセンターコンソールを思わせる。メタルの質感ながら有機的なラインを描くそれは、機能美と上手く調和して気持ちを優しくする。

人によっては新型V70から、「かつての無骨さが薄れた」との意見もあるが、僕はそうは思わない。むしろ何が何でもとリキんで伝統を守るでなく、時代の流れとともに自然に進化する姿と、どこかまだ無骨さゆえ生まれる暖かみが残っているからだ。

金沢の街を歩き和菓子を購入し、昼食で再び鮨をいただく。もちろんこれも仕事、だが気持ちはすっかり旅気分。スケジュール的にはそんなに緩くないが、ふと伸びやかな気持ちになれるのもまた、V70と金沢を訪れたからだろう。

旅は心を優しくするが、何で移動しどこに行くかで優しさの度合いも大きく異なる。特に今回僕は身体がボロボロだっただけに、仕事とはいえ肉体的にも精神的にも優しさを求めていた。そんなシチュエーションに今回はクルマも、場所も、ハマった。

こんな具合でV70で金沢の街を堪能した後、千里浜を目指した。そこには日本で唯一、砂浜をクルマで走ることのできる“なぎさドライブウェイ”がある。

砂を踏みしめて走る感触はなんとも心地いい。約8kmに渡って続くその道を、V70はしんなりと踏みしめて走っていく。仕事、ではあるのだが、僕は旅気分で思う存分「ここに来て良かった」と思った。仕事ながら束の間の解放が、栄養となって身体に蓄えられる気がしたのだった。

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