ドイツの自動車賞でホンダeが大賞に…それでも日本メーカーのEV戦略が遅れをとっている理由とは
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 108
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ところで、この2台の日本製BEVは欧州で相次いで受注が始まったが、それぞれの状況を見ると、ホンダeが10月13日の時点でドイツで808台、フランスで301台、北欧圏で364台の合計1473台となっている。一方、マツダ MX-30は11月15日までの集計で7900台、内訳はドイツで2933台、ノルウェーで1059台と5倍以上の数に達している。
G-COTYの結果とは全く逆の数字で、日本人にとっては不思議に思われるかも知れないが、欧州、特にドイツではマツダの方がホンダよりもビッグネームなのだ。例えば前回US仕様のターボモデルをレポートした「マツダ3」だが、2019年には9931台が新車登録された。一方、同じコンパクトセグメントの「ホンダ シビック」はその半分も売れていない。
もう一つの原因としてホンダeは一種の“限定モデル”ゆえに本気で大量に売るつもりはなく、欧州におけるCO2罰金を巧みに精算するだけの台数をカバーするために作ったと言うことも考えられる。
つまり全てが計算ずくのBEVで、日本で限定1000台の販売台数というのも納得がゆく。二酸化炭素ディールは公表する必要はないのでなんともいえないが、ホンダはテスラやFCAと組んではいるようだが、マツダのようにトヨタグループの一員としてオープンプール制度を深く利用することができないのではないかと思う。
話を電気自動車に戻すと、10月にドイツで売れたBEVのトップ10は下記となっている。
・1位:ルノー ゾエ……5010台
・2位:VW ID.3……2647台
・3位:ヒュンダイ コナ……1932台
・4位:スマート EQ……1846台
・5位:VW eゴルフ……1300台
・6位:アウディ e-tron……1202台
・7位:BMW i3……1179台
・8位:オペル コルサe……998台
・9位:VW e-up! ……990台
・10位:ミニ クーパー SE……710台
マツダMX-30のデリバリーが始まればベスト3に、また、もしホンダeが安定供給が可能であったらベストテンに入る可能性がある。その一方、「日産 リーフ」はドイツでは元々存在感が薄い上に、初代のアリクイ、よく言ってムーミンのようなデザインが全く受けなかったこと、そして現行モデルでは安っぽいインテリアなどが災いして月200台程度で推移している。
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