KTM クロスボウ&390 DUKE、6輪インプレ!
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:篠原 晃一
フットワークの仕上がりにも舌を巻いた。ノンアシストのステアリングを切り込むと、間髪入れずにノーズが反応し、どれだけの横Gが発生したかを反力として掌に正確に伝えてくる。このダイレクト感はハンパじゃない! よくできたパワーステアリングをもってしても絶対に味わえないと断言できる。
ステアリング操作に対してきわめて鋭敏な反応を示す一方、ヒラヒラ感があるかと問われれば答えはノーだ。フロントにヨーが発生すると同時にリアがグンッと踏ん張りをきかせるから、ヒラリヒラリと身をかわす軽快感というよりは、ベタッと路面にヘバりついた高い接地感と、それがもたらす安心感がより支配的だ。
進入時のブレーキングをきっかけにするか、あるいは横Gが十分に高まったところでパワーを後輪に送り込めばドリフト状態に持ち込むこともできるが、それもリアがズルリと横に流れるようなへなちょこドリフトではなく、後輪がしっかりと路面を掻きながら斜め前方へと加速しながら進んでいくというタイムの出るドリフトをつくることができる。このあたりのセッティングはかなり本格的。サーキットまで自走してスポーツ走行を楽しむにはベストの選択だろう。
少々使い古された言葉だが「公道走行が可能なレーシングカー」という言葉がいまもっとも似合うのがX-BOW "GT"である。
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