フィットシャトル試乗記 「点数評価」もスタート
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:中野 英幸
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最後にパワートレーンに触れて行こう。フィットでは1.3リッターと1.5リッター、そして1.3リッター+モーターのハイブリッドが用意されているが、フィットシャトルでは1.5リッターと1.3リッター+モーターのハイブリッドの2本立て。
各出力やトルクなど、パワートレーン性能はフィットに準ずる。1.5リッターは日常使用において十分すぎるパワフルさを誇り、高回転まで回せばスポーティドライブもこなせる。そしてハイブリッドモデルは、停車時のエンジン停止など基本的な制御は全てフィットハイブリッド同様で、燃費性能に優れ、出足の鋭さやトルクフルな加速性能、高速巡航のし易さなどがあり、価格を除いた商品力はハイブリッドが魅力的だ。
しかもフィットシャトルハイブリッドは、フィットハイブリッドに対して重量が60kgほど増しているのに、カタログ燃費性能は同様の30km/Lを実現。言うなれば、広い室内空間を確保して実用性と利便性を高め、さらにはリアオーバーハング分の重さまで上質な乗り味として味方に付けた上に、重さが燃費のハンディにもなっていない。
燃費悪化を回避したカラクリは、ハイブリッドシステム以外のエネルギー効率向上にある。例えばブレーキ。実はクルマのブレーキは、ドライバーがブレーキペダルを踏んでいない時も絶えずローターとパッドが軽く接触して抵抗を生み出している状態にある。ホンダはこのブレーキの“引きずり”状態を緩和させるべく、ブレーキパッド部にリターンスプリングを付けた。また走行中の回生ブレーキやエンジン停止時のイグニッションや燃料ポンプの作動をより細かく制御して、無駄な電力消費を抑える節電処理も徹底。こうした努力によってフィットハイブリッドと変わらぬ燃費性能を手にしたわけだ。
これら多彩な魅力を、最小回転半径4.9mと扱い易く、立体駐車場にも入るサイズ設定に詰め込んでいるのがフィットシャトルだ。カービュースコア制度のお勧めグレードに取り上げているが、本命は8割以上の販売比率のハイブリッドで間違い無いといえる。
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