ランボルギーニの名車ミウラやカウンタックの歴史がサラリと読める、クラシックカーイベント探訪記
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:(c)2018 Automobili Lamborghini S.p.A. 、Takumi Yoshida
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:(c)2018 Automobili Lamborghini S.p.A. 、Takumi Yoshida
1960年代初頭、アルファロメオが1300ccクラスGTレースのために生み出したジュリエッタの高性能モデルで、SZとはSprint Zagato、ザガートボディのスプリントの略。標準よりホイールベースが100mm短いシャシー上の架装されたザガートデザインの精悍なボディは、アルミ製である。SZの後ろにつく「2」はシリーズ2を意味し、初期型のシリーズ1よりボディ前後を伸ばして空力的に洗練させると同時に、リアエンドをスパッと垂直にカットした“コーダトロンカ”というデザイン手法をザガートとして初めて採用。結果SZ2は、丸いテールのSZ1より最高速が10km/h以上伸びたという。DOHC4気筒1290ccエンジンは100㎰を発生、5段ギアボックスを介して200km/hオーバーに達した。
コーダトロンカを初めて採用したSZ2をデザインしたのは、1960年にザガートのチーフデザイナーに就任したエルコーレ・スパーダだが、その前身のSZ1は彼がザガート入りする以前に存在していたので、SZのオリジナルデザインは彼の仕事ではないと思われる。だがそれ以降、1970年正式発表のアルファロメオジュニアZを置き土産としてザガートを去るまでの60年代のザガートボディは、ほとんどスパーダの作品だといえる。
そこで、1962年SZ2、64年アルファロメオTZ1、それに65年ランボルギーニ350GTZという、ザガートボディの3台のスポーツカーのテールを1枚のカットに収めたので、最後にエルコーレ・スパーダ流コーダトロンカデザインの進化をご覧いただこう。>>次ページにつづく
※正式表記は:1962 Alfa Romeo Giulietta SZ2 Coda Tronca
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