注目のDセグサルーン、ジャガーXEに試乗。V6&直4の乗り味は?
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:市 健治
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ところで、50mも走ると素晴らしさが分かる、というクルマが時々あるが、このXE 3.0 Sもそんなクルマのひとつだった。会場内の芝生の上から歩くような速度で走り出し、コンクリート舗装に乗ってステアリングを少し切っただけで、Dセグメントのサルーンとしてはかなり上質なドライビング感覚を持ったクルマであることが感じ取れたのだ。
具体的には、剛性感たっぷりのボディと、硬いけれども滑らかな足の動き、スムーズなステアフィール、右足の動きのまま意図したとおりに吹けるエンジン、といったファクターが混然一体となって醸し出される、こいつはいいクルマだという空気感。XE 3.0 Sには、たしかにそれが感じ取れたのだった。それを特に鮮明に実感させるのは乗り心地だ。
とはいえその感触は、ジャガー伝統のソフトな「猫足」とは趣の異なる締まったものだが、にもかかわらず無用なタイヤの動きや振動を見事に抑え込んだ、かなり洗練されたものに感じられた。アルミボディの剛性が充分なのだろう、試乗車はオプションの20インチ径ピレリPゼロを履いていたが、そのバネ下の重さを感じさせないのも印象的だった。
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