新型リーフのe-Pedalは氷上でその実力をフルに発揮した
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一
さて、最後に私が氷上でやらかしたミスコース以上に話を逸らすことを許していただきたい。日産にとって2017年はリーフの年であったことは間違いないが、ノートの年でもあった。2016年11月にノートにe-POWER搭載モデルが追加され、その月に早速月間販売台数1位となったほか、翌17年の1、3、7月にも1位を獲得。トヨタのプリウス、アクアと三つ巴のデッドヒートを展開したのだ。
これなら17年の年間販売台数1位も狙えると見られていた。だが好事魔多し、10月に例の完検問題が発覚し、それまで月平均約1万1000台売れていたのが、10月は激減、11、12月は半減した。このため、年間ではプリウスに約2万2000台の差をつけられての2位。仮に10月以降も問題発覚より前のペースで売れていたら、約1万6000台が上乗せされたはずで、そのうち何割かはプリウスやアクアを食うわけだから、面白い勝負になっていたかもしれない。
とはいうものの、ノートは18年1月に月間1位に返り咲いた。勢いは止まっていない。昨秋の東京モーターショーでノートに続いてセレナにもe-POWER搭載モデルが追加されることが発表された。まもなく発売されるだろう。疑問に思うのは、e-POWERはノートをここまでの大ヒットモデルに押し上げたテクノロジーにもかかわらず、次のモデルへの展開までずいぶん時間がかかったこと。
理由は素っ気ないものだ。e-POWERは試験的な取り組みであり、ノートへの採用をもって計画終了の予定だったそうだ。特性上、平均速度が高い国ではさしたる効率(燃費)向上を期待できないため、海外展開の予定は元々なかった。それが大ヒットしたものだから急遽他のモデルにも採用すべく開発が始まったという。第2のe-POWER採用モデルは例えばエクストレイルでもよかったはずだが、前述の理由から国内専用モデルのセレナになったのではないか。
来年は氷上試乗会のラインアップにセレナe-POWERが加わるだろう。ノートよりも大きく、重く、重心の高いセレナだが、それでもe-POWERを得ることで低ミュー路での安定感、安心感を増すことができるか、今から楽しみだ。
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