いま狙うべき最新PND 実走テスト“夏の陣”
掲載 更新 carview! 文:高山 正寛/写真:小林 俊樹
掲載 更新 carview! 文:高山 正寛/写真:小林 俊樹
かなり前置きが長くなってしまったが、これも重要な要素なのでご理解頂きたい。さて目的地を検索して出発したが、往路のルートはほぼ同じルートという結果だった。カーナビタイムだけが検索時に違うルートを引いたのだが、これは出発地点が高速道路近くだったのでナビ自体が出発地を高速道路上と判断したからだ。スタート直後リルートがかかり結果として他の2台同様、首都高のお台場から高速に乗った。ここではルート案内のきめ細かさや、距離は短くとも意外とトンネルが多くGPS電波が届きづらい首都高の特性を使い、その性能をチェックしてみた。
まずルート案内のきめ細かさではエアーナビとゴリラが際立っていた。さらに言えばゴリラはHDDカーナビほどではないが、交差点名の音声案内も行ってくれた。残念なのはエアーナビが非常にわかりやすい交差点案内や高速の分岐イラストなどを表示してくれるのに交差点名称だけは音声で案内ができない。もちろん各種イラストと同社の持つ見事なまでの高精度ぶりで実用上は問題ないのだが、本体容量の少ないカーナビタイムでも部分的に交差点名称を音声案内してくれる。この部分は今後に期待といったところだろう。
クルマは首都高に入りトンネルを数カ所通過、ここでは3台とも自車位置をしっかりキープ、自車位置精度に関してはかなり進化の後が見られる。それでもエアーナビとゴリラは競馬で言う"鼻一つだけリード"ではないが、あらゆる場所で安定した自車位置測位を行ってくれた。補足だがエアーナビにはオプションの「RD-032」を装着することで車速パルスを取得するができる(T99とT77に対応)。これを使えば"鬼に金棒"で、上位モデルと差のない性能を手に入れることもできる。この辺のシステムアップに関しては各社とも色々と考えているが、カーナビ本来の機能に関して言えばエアーナビの発展性はポイントが高い。
さて事件(ちょっと大げさ)は最後に起きた。首都高を降りて一般道へ、途中信号停止などがあり3台は近くにはいるものの、自車からは見えない程度に別れた。筆者はこの時カーナビタイムに乗っていたのだが、ゴール直前で同乗していたカメラマン氏から衝撃の一言が告げられたのだ。「高山さん、申し訳ないんですがたぶんこのまま行っても駐車場には入れませんよ」と。な、なぜ、そんなことをアナタは言うの?と・・・(泣)。聞いてみると実はこのカメラマン氏この近くに住んでいて地理にも詳しい。彼曰く、このまま行くと駐車場入口までは確かに着けるのだが、ここは右折禁止とのこと。
で、駐車場に近づいたその時、逆方向からエアーナビ、続いてゴリラを搭載したフィアット500が駐車場に入っていくのが遠目にもわかったのである。そしてカメラマン氏の言うとおり我々は「右折禁止」のため駐車場に入れず、一度その先まで走り、一方通行の多い道を転回しながらやっとの思いで駐車場に入ることができたのである。今回は結果としてカーナビタイムには不利な結果となったが、エアーナビを使っていた編集部のG氏によれば「超スムーズに到着しましたよ! 何で高山さんは固まってたんですか? あ、右折禁止だったんですね~(笑)」だと。まあそれはいいだろう。つまりカーナビの実力はドアtoドアで最後までしっかり誘導してくれることが重要なのである。
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