最大級のクルマの祭典 忘れがたい4日間
7月13日(木)~16日(日)にかけて英国で開催された第30回グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードは、ロードカーとコンペティションカーの多彩な組み合わせ、数々の大型発表、そして現地の天候が印象的だった。
【画像】グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2023【会場の様子を写真で見る】 全50枚
イベントの全容と展示された最新車両についての全レポートをここにまとめる。
グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード
退屈なクルマはもうない。
ありふれたものであれ、奇抜なものであれ、挑戦的なスタイルであれ、高価なものであれ、騒々しいものであれ、重いものであれ、型破りなものであれ、すべての新車は誰かにとっての大きな関心事である。もちろん、より多くの人に興味を持たれるものもあるが、天候に左右されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2023でわかったことは、すべてのクルマが祝福に値する、少なくとも会話には値するということだ。
毎年フェスティバルのハイライトであり、AUTOCARチームにとって最も忙しい時間帯でもある「ヒルクライム」が始まった。挑戦車の一団がグッドウッドの丘に登場すると、そのバラエティの豊かさは明らかであり、興味と議論を誘わないクルマは1台もなかった。
観客は明らかに、絶叫するV10エンジン搭載のマクラーレンのサーキットカー、ソーラスに魅了された。ソーラスは16日日曜日のタイムド・シュートアウトで、ロードカーやレースカーの多様なコレクションの頂点に立ち、自慢の権利を主張する。
また、漫画のようなブガッティ・ボライドを無視することは不可能で、ド迫力のW16エンジンが音を立てながらあっという間に丘を駆け上がっていった。しかし、同じ観客が、キアの7人乗り新型SUV「EV9」、イネオスの燃料電池プロトタイプ「グレナディア」、フォードのEVクロスオーバー「エクスプローラー」、MGの高性能ハッチバック「MG4 XPower」などを興味深げに眺め、感嘆の声を上げていた。それらはいずれも、タイヤのきしみとモーターのかすかなうなりだけを聞かせていった。
「EVがグッドウッドに殴りこみをかけた」のは今年が初めてではない。ここ数年、EVはグッドウッドでよく見かけるようになった。今年のヒルクライムは静かなものだったが、内燃エンジンを搭載した挑戦車と数や知名度が拮抗しており、その存在に対する恨み言が減ったことは確かだ。
今年のフェスティバルは、バラエティに富み、賞賛に値する実験的なものだった。メーカーが新しいパワートレイン技術や車両セグメントを積極的に採用し、新車市場が多様化するのは歓迎すべきことだ。
もちろん、熱烈な伝統主義者もいつまでも残るだろう。グッドウッドが誇るクラシックカー、レースカー、ラリーカーの比類なき組み合わせは、燃え尽きることのないエンジンと、濾過されることのないエグゾーストノートが持つ生の感覚的な魅力に代わるものはないと考えるエンスージアストたちにとって憩いの場となり続けている。
ポルシェは75周年の誕生日パーティーの開催地にグッドウッドを選び、ドイツ・シュトゥットガルトから輸送したル・マン伝説のマシン、砂丘を駆け抜けるダカール・カー、流線型のミッドセンチュリー・スポーツカーが、耳をつんざくような熱狂的なフェスティバルのハイライトとなった。ヴィンテージレーサー、超高級スーパーカー、F1スター、グループBのヒーローたちが、フェスティバルの間中、あらゆる世代のファンに限りないエンターテインメントを提供し続けていることは言うまでもない。
一方、フェスティバル・オブ・スピードの第30回大会が、まったく別の理由で記憶に残るものになりそうな瞬間があった。
13日木曜日の午後、観客が固唾をのんで見守っていたのは、疾走するクラシック・ジャガーの脱輪に巻き込まれた2人の観客の安否がわかるまでの15分間だった。
幸いなことに、この日の早朝に丹念に並べられた(そして驚くほど吸収力のある)干し草の俵は、簡単には破られないことが証明された。このアクシデントでの重傷者はいなかった。
しかし、リッチモンド公爵(フェスティバル創設者)の毎年恒例のガーデン・パーティーは、アクシデントにこそ見舞われなかったものの、英国の夏の天候に水を差された。気象庁が15日土曜日に気象警報を発令していたため、主催者は数千人の観客、臨時のグランドスタンド、数百万ポンドのクラシック・ポルシェで飾られた高さ30mの彫刻、そして時速80kmの風を組み合わせるのは賢明ではないと判断した。土曜日のチケット購入者が落胆するのは当然だが(特に日曜日の分はすでに完売していたため)、皮肉屋や辛辣な人々の活躍の場となりがちなソーシャルメディア上では、同情と忍耐のムードが漂っていた。
「がっかりしているが、難しい決断だったこととその理由は十分に理解している。今日の6時間のドライブは危険だった」「これはグッドウッド・チームにとって悲痛な決断だっただろうが、みんなのために特別にやったことだ」と、投稿者たちはフェスティバル主催者の情熱(と思いやり)に敬意を表している。ゲートを閉めるというのは難しい決断だったが、間違いなく正しい決断だった。
予定外の休演日を除けば、今回のフェスティバル・オブ・スピードはこれまでで最も強力な大会の1つであり、長く記憶されることになるだろう。この30年間、グッドウッドがクルマのあらゆる栄光を讃え続けてきたことに、世界中の自動車ファンは感謝している。
文:フェリックス・ペイジ(英国編集部)
土曜日のフェスティバル中止の理由
チケット購入者、メーカー、出展者は、14日金曜日の夜遅く、フェスティバル主催者から、土曜日の開催中止が決定したことを正式に伝えられた。これは、時速80km/hの強風が予想されるという気象庁の注意報を受けてのことだった。フェスティバル・オブ・スピードの会場には森林地帯があり、複数の仮設構造物が設置されている。
フェスティバルの30年の歴史の中で、主催者が1日のキャンセルを余儀なくされたのは初めてのことだ。
フェスティバル・オブ・スピードのウェブサイトには、次のような声明が掲載されている。
「深い遺憾の意をもって、本日(2023年7月15日土曜日)のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードの開催を中止するという決定を下しました。気象学者、安全衛生の専門家、その他の主要な関係者と協議した結果、グッドウッドエリアに強風注意報が発令されたため、会場を閉鎖することを決定しました」
「会場の安全は最優先事項であり、予想される強風は会場内のさまざまな仮設構造物に深刻な危険をもたらすでしょう。グッドウッドへ足を運んだり、会場へアクセスしたりすることはご遠慮ください」
「この決定は軽々しくなされたものではなく、リッチモンド公爵殿下をはじめ、フェスティバル・オブ・スピードのチーム一同は、30年の歴史の中で初めて土曜日のイベント開催を見送ることを深く悲しんでいます」
午前11時からの会場閉鎖に先立ち、出展者はブースを確保するよう求められた。キャンプ場に滞在していたフェスティバルの参加者はその場に留まるを許可されたが、コンディションには十分注意するよう勧告された。
夕方には風も弱まり、毎年恒例のグッドウッド・ボール(今年はフェスティバル30周年記念)は予定通り開催された。
日曜日もイベントは予定通り開催された。この日はチケットが事前に完売していたため、前売りのチケット購入者のみが参加できた。
土曜日のチケット購入者には、近日中に払い戻しが行われる予定だ。
今年注目の新型車・コンセプトカー
今年のテーマ「グッドウッド75」は、1948年にグッドウッド・モーター・サーキットがオープンして以来、モータースポーツが歩んできた75年の歴史と、フェスティバル・オブ・スピードの30年を祝うものだった。
有名なグッドウッド・ヒルクライムでは、レース時代(1948年~1966年)、テスト時代(1966年以降)、フェスティバル・オブ・スピード30周年(1993年~2023年)、レースの復活(1998年~2023年)、そして次の75年というように、同サーキットにおけるモータースポーツのさまざまな時代を祝うクルマが登場した。さらに、英国空軍のレッドアローズによる飛行展示を含む、特別展示の数々も加わった。
最初のスポーツカーを生産してから今年で75周年を迎えるポルシェは、ジェリー・ユダ氏がデザインしたフェスティバル・オブ・スピードのセントラル・フューチャー(広場に飾られる大型モニュメント)によって祝福された。また、ポルシェはこのイベントで数台の新型車を披露した。
ここからは、今年のグッドウッドで明かされた注目の発表の数々を見ていこう。
エイムEVスポーツ01
日産GT-Rのデザイナーが製図ボードに戻り、最高出力490ps、重量わずか1425kgのEVスポーツカーを描いた。最高回転数1万rpmの水冷高性能電気モーターを2基(後輪に左右1基ずつ)搭載。4つのパックに分割された81kWhバッテリーから電力を供給され、総トルクは80.5kg-mとなり、0-100km/h加速6.0秒以下のタイムを実現する。
アルピーヌA290
メインストリーム市場に照準を合わせ、アルピーヌはルノー5ベースのホットハッチを発表。FIA公認のレーシングシャシーと、フロントアクスルに2基のモーターを備えたA290は、アルピーヌのスポーティなキャラクターを維持しつつ、広く評価されているA110より実用的なお供となるだろう。
アリエル・アトム4R
アリエルは、アトムの最新モデルをサプライズ公開した。4Rと名づけられたこのモデルは、これまでで最もパワフルな4気筒バージョンであり、ホンダが供給するパワーユニットはなんと最高出力405psにパワーアップしている。それだけでなく、新しいクアイフ製6速シーケンシャル・トランスミッション、オーリンズ製ダンパー、カーボンセラミック製ディスクブレーキも装備されている。
アストン マーティン・ヴァラー
アストン マーティンの最新の特注モデルは、ワンオフ車のヴィクターに大きくインスパイアされたスーパーカーであり、最高出力715psの轟音V12と特別に開発された6速MTを搭載している。ただし、グッドウッドでは一般公開されず、プライベート・プレビューのみに出展される。
アウディ・フーニトロン
S1クワトロ・グループBラリーカーにインスパイアされたフーニトロンは、タイヤをズタズタにすることも厭わずに特別に設計された、手加減なしのEVだ。停止状態から150km/hでドーナツターンができると言われており、グッドウッドの丘を登る際には見応えのあるショーを披露してくれた。
BMW 5シリーズおよびi5
新型BMW 5シリーズは、2023年に最も期待される新型車の1つであり、フェスティバル・オブ・スピードで初めて英国で公開された。完全電動のi5も登場し、両車とも有名なヒルクライムに挑んだ。5シリーズが内燃エンジンを搭載して販売されるのは、この世代が最後となる。
ケータハム・プロジェクトV
ケータハムがついに軽量EVスポーツカーの構想を披露し、早ければ2026年にも生産が開始される可能性があると語った。プロジェクトVと呼ばれるこのクルマは、最高出力272psの電気モーターをリアに搭載し、55kWhのバッテリーを組み合わせることで、400kmの航続距離を実現する。それだけでなく、市販車ではトヨタGR86よりも軽い1190kgの車重を目標としている。
ケータハム・セブンEV
車重700kg、最高出力326psのケータハムのEVプロトタイプ2台がグッドウッドでデビューした。このクルマは、セブン485(最高出力270ps)の0-100km/h加速3.4秒に匹敵するパフォーマンスと、サーキットで20分間フラットアウトできる十分なバッテリーパワーを持ち、150kWの充電器で15分でフル充電できることを目標としている。
ジンガー・ハイパーGT
米国の新興企業ジンガー(Czinger)によるハイパーGTは、「これまで生産された中で最もパワフルなグランドツアラー」と謳われている。サーキット走行に特化したジンガー21Cと同じ、最高出力1250psのハイブリッドの2.88L V8ツインターボをフロントに搭載する。ガルウィングドア、3Dプリントによるホイール、カメラ付きサイドミラーを備え、価格は75万ドル(約1億円)から100万ドル(約1億3800万円)と高額だ。
フェラーリKC23
レーシングカーの488 GT3を再構築したこの驚異的なマシンは、フェラーリの未来を予感させるもので、奇抜なエアロダイナミクス・デザインと取り外し可能なリアスポイラーを備えている。
フォード・エクスプローラーEV
フォードの新時代が、グッドウッドでダイナミックなデビューを飾ったエクスプローラーEVから始まる。ヒョンデ・アイオニック5とほぼ同じサイズの電動ファミリーSUVであるエクスプローラーは、フォルクスワーゲン・グループのプラットフォームを使用し、「米国らしさ(American-ness)」という概念を中心にデザインされた。より高級志向へのフォードのシフトを示すクルマだ。新型フォード・マスタング・ダークホースや、この新型マッスルカーをベースとしたGT3およびGT4レーサーが、グッドウッドの丘に集結した。
ジェネシスGV80クーペ・コンセプト
このコンセプトカーは、韓国の高級車ブランドであるジェネシスのSUV、GV80のクーペバージョンだ。ジェネシスは、「よりエモーショナルでパフォーマンス志向のモデルであることを示唆し、将来への意思表明の役割を果たす」と語っており、これまでのジェネシスのどのモデルよりもはるかにスポーティなスタイリングとなっている。
生産が開始されれば、アウディRS Q8やポルシェ・カイエン・クーペに匹敵するモデルになると期待されている。
HiPhi ZとHiPhi Y
HiPhi(ハイファイ)は、グランドツアラーの「Z」とミドルサイズSUV「X」で英国デビューを果たした。Zはグッドウッド・ヒルクライムに登場し、ダイナミックなデビューを飾った。ツインモーターを搭載し、0-100km/h加速は3.8秒とされる。一方、新型「Y」はエレクトリック・アベニューでの静的展示となった。
ヒョンデ・アイオニック5 N
ヒョンデは、EV時代に「フィーリングとエモーション」を注入することを目的とした最高出力600ps超の電動メガハッチ、アイオニック5 Nのカバーをついに外した。その鍵となるのが、内燃エンジン車のパワーデリバリー、シフトチェンジ、サウンドをシミュレートするシステムで、8000rpmまで「回転」する。
イネオス・グレナディアFCEV
イネオスは、SUVのグレナディアを水素燃料電池車に改造し、この技術の実現可能性を実証した。ボンネットの「パワーバルジ」の下には、5kgの水素を貯蔵できるBMW製の燃料電池パワートレインがあり、プロトタイプの航続距離は200kmと謳われている。
イネオス・グレナディア・クオーターマスター
イネオスはグレナディエを水素で走るように改造しただけでなく、シャシーを伸ばし、リアエンドを切り落として、クォーターマスターと呼ばれるピックアップトラック仕様も作り上げた。オフロードで最も高性能なピックアップトラックを目指しており、印象的な仕様と実用的な設計思想を持つ。
キアEV9
キアの7人乗りフラッグシップSUVであるEV9が、グッドウッドで英国デビューを飾った。最高出力203psと最大トルク35.7kg-mを発揮し、0-100km/h加速9.4秒を実現する後輪駆動モデルと、最高出力383psと最大トルク61.1kg-mを発揮し、0-100km/h加速6.0秒を実現する四輪駆動モデルが導入される。2027年までにさらに13車種のEV専用モデルを発売するという野心的な「プランS」を進めるキアにとって、EV9は大胆な新デザイン時代の幕開けを意味する。
ランボルギーニSC63 LMDh
ランボルギーニSC63 LMDhは、同社のロードカー・ラインナップと強いつながりを持つハイブリッド・プロトタイプである。2基のターボチャージャーを「コールドV」方式で搭載した特注の3.8L V8エンジンを採用しており、冷却性能とメンテナンス性を向上させているという。来年の世界耐久選手権(WEC)に参戦し、神聖なル・マン24時間レースにの出場する予定だ。
ロータス・エミーラ(4気筒)
グッドウッドでは、ロータスの最新スポーツカーであるエミーラの4気筒バージョンが公開された。メルセデスAMG A 45でも使用されるターボチャージャー付き「M139型」エンジンを搭載するが、新しい吸排気システムをはじめとする「根本的な変更」が施されている。これらの調整により、最高出力は365ps、最大トルクは43.8kg-mとなり、エントリーモデルのAMG車よりわずかに低い。新エンジン搭載のエミーラ・ファースト・エディションの価格は7万7795ポンド(約1400万円)から。
マセラティ最後のV8
マセラティは今年でV8エンジンの生産を終了すると発表し、スーパーセダンのギブリ、SUVのレヴァンテの特別仕様車ではなむけとする。どちらも64年前に生産されたマセラティ初のV8エンジンにインスパイアされている。
マクラーレン750S
新型750Sは、720Sの後継車として徹底的に改良された。わずかにスタイリングが変更され、中身は30%新しくなっていると言われる車重1277kgの750Sは、マクラーレンの量産ロードカーとしては最軽量だ。ハードトップとスパイダーの2種類が用意され、スーパーカーセグメントにおける「新たなベンチマーク」となるようデザインされている。車名の通り最高出力750psにパワーアップを果たし、1トンあたり587psという「セグメントをリードする」パワーウェイトレシオを実現している。
マクラーレン・ソーラスGT
ソーラスは、ビデオゲームのコンセプトから生まれたマクラーレンの限定生産シングルシーター・サーキットカーだ。スピード、ダウンフォース、ラップレコードのために特別に製作され、グッドウッドで英国デビューを飾った。840psを超える自然吸気V10を搭載し、重量は1000kgを切り、フルスピードで1200kgのダウンフォースを発生する(マクラーレンによれば最高速度320km/h以上)。
マクマートリー・スペアリング・ピュア
スペアリングは昨年、グッドウッドのヒルクライム記録を塗り替えた。98万4000ポンド(約1億8000万円)から販売される最高出力1000psの小さな悪魔はピュアと名付けられ、標準車よりも効率的で、信じられないことにさらに速い。今年のフェスティバル・オブ・スピードで初めて公開された。
MG4 Xパワー
MG4 EVのXパワーモデルは、アグレッシブなスタイリングと、最高出力435ps、最大トルク61.2kg-mを四輪に供給するパワートレインを搭載して、グッドウッドで初公開された。0-100km/h加速は3.8秒となり、メルセデスAMG A 45などに匹敵する。従来の高級ホットハッチと異なり、MG4 Xパワーの価格は3万6495ポンド(約660万円)からである。
MGサイバースター
サイバースターは、1995年のMG F以来となるMGバッジを装着した新型スポーツカーである。最高出力313psの後輪駆動モデルで5万5000ポンド(約1000万円)から、最高出力543psのデュアルモーター四輪駆動モデルで6万5000ポンド(約1180万円)からとなる。
MG EX4
MGは、ブランドを象徴するグループBラリーのメトロ6R4に敬意を表した電動ハイパーハッチ、EX4も展示した。MG4 Xパワーをベースに同じ最高出力435psのデュアルモーターを採用し、0-100km/h加速を3.8秒で駆け抜ける。大型のリアスポイラー、彫りの深いフロントウイング、ワイドボックスのホイールアーチは、いずれも1980年代のラリーカーを意識したもので、ベーシックなMG4のボディワークから大きく突き出している。
ニオET5
テスラ・モデル3のライバルとなるET5は、ニオにとって5番目の量産モデルであり、今年後半に英国に導入される予定だ。上位のET7と同じ「テクノロジー・プラットフォーム2.0」をベースにしている。フロントアクスルに204psの非同期モーター、リアに286psのモーターを搭載し、合計490psと71.3kg-mを発揮するツインモーター・パワートレインのみが用意されている。
0-100km/h加速は4.3秒だが、最高速度はまだ公表されていない。ドイツでの価格は4万9900ユーロ(約780万円)からで、75kWhバッテリー仕様を選ぶと1万2000ユーロ(約185万円)の追加、100kWh仕様は2万1000ユーロ(約330万円)の追加となる。バッテリーのリース料は、75kWhで月額169ユーロ(約2万6000円)、100kWhで289ユーロ(約4万5000円)である。
ナイオボルトのEVコンセプト
初代ロータス・エリーゼのデザイナーが、英国の代表的なスポーツカーをEVとして再構築した。英国を拠点とするテクノロジー新興企業ナイオボルト(Nyobolt)の先進的なバッテリー・ハードウェアを搭載した急速充電コンセプトカーで、市販化が実現すれば年間25台の限定生産になると予想されている。車重はわずか1246kg、最高出力477psと最大トルク50.9kg-mのパフォーマンス、約250kmの航続距離を目標としている。
ポルシェ・ミッションX
ポルシェは今年、創立75周年を記念してミッションXコンセプトを発表した。この電動ハイパーカーは、カレラGTと918スパイダーの後継車となる可能性を秘めたEVで、非常にパワフルなマシンになることは間違いない。ニュルブルクリンクでロードカー最速という目標を達成するためには、約1500ps(予想)のパワートレインが鍵となるだろう。
ポルシェ・カイエン
今年のグッドウッドでは、ポルシェ・カイエンの改良新型もお披露目された。エンジンのアップグレードに加え、シャシーの改良とインテリアの全面的なオーバーホールを受けている。一方で、EVバージョンのカイエンが英国の道路を走る日も間近に迫っている。
ポルシェ718スパイダーRS
718スパイダーRSは、GT3ベースのアトモ製4.0Lフラット6から最高出力500psと最大トルク45.9kg-mを引き出す。これに「電光石火」の7速PDKが組み合わされ、0-100km/h加速はわずか3.4秒。英国価格12万3000ポンドの高性能ロードスターは、今年のイベントで最も人気のあるクルマの1つとなった。
ルノー4Everトロフィー
奇抜なルノー4Everトロフィー・コンセプトがグッドウッドで英国初公開され、次期ルノー4の姿を予告した。42kWhのニッケル・コバルト・マンガン(NCM)バッテリーを床下に搭載し、航続距離は約400kmと期待される。コンセプトカーは、フロントアクスルに搭載された136psのシンクロナスモーターによって駆動する。市販化の社内承認が下りるのも間近だという。
ルノーR5ターボ3E
ルノーR5ターボ3Eは、象徴的な5ターボ2の再発明であり、EVが楽しいものであることを示すために作られたコンセプトカーである。379psの電気モーター、3種類のドリフトモード、そして「1980年代のビデオゲームの雰囲気」を醸し出すピンク、黄色、青のLEDストライプを備えている。
シンガーDLSターボ
DLSとその巨大なリアウイングは、米カリフォルニア州を拠点とするシンガーが2つのプロジェクト(ダイナミクス・ライトウェイト・スタディとターボ・スタディ)で得た知見から生まれたものだ。グッドウッドでは2台のモデルが一般公開され、1台はブラッドオレンジのサーキット走行に特化したタイプで、もう1台は公道での走行を想定し、かなり控えめな外観となっている。
タミヤ・ワイルドワン
1980年代のおもちゃ箱の主役であり、現在も高いコレクター人気を誇るラジコンカー、タミヤ・ワイルドワンが、夢のフルサイズで公道走行可能な電動バギーに生まれ変わった。3万5000ポンド(約630万円)から注文可能な「ワイルドワン・マックス」は、英国を拠点とするザ・リトル・カー・カンパニー社の作品で、同社はフェラーリ250TRやブガッティ・タイプ35のような象徴的なクラシックを小型化したEVで知られている。合計14.4kWhの8つのバッテリーパック(交換可能)を搭載しし、航続距離は約190km。重量は500kgで、最高速度は100km/hとされる。
トヨタGRヤリスH2
水素を燃料とするトヨタGRヤリスH2が、グッドウッド・ヒルクライムに挑戦した。トヨタは以前から水素燃焼技術をテストしており、1.6L 3気筒ターボを積んだトヨタ・カローラのツーリングカーを日本の耐久レースで使用している。GRヤリスH2は、このカローラと同じユニットを標準仕様から最小限の変更で使用しており、FCEVのミライの技術も応用している。
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