500万円台前半で買える3列シートSUV「GLB」はメルセデス初心者のベストモデルかも
掲載 carview! 文:伊藤 梓/写真:篠原 晃一 348
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メルセデス・ベンツのスリーポインテッドスターがドドンとフロントマスクに付いていると、どうしてこうも威圧感を感じるのだろう。長年メルセデスに乗っていたり、ブランドの歴史に理解のある人なら、そういった偏見は感じないかもしれないが、おそらくその他の人にとっては、近寄りがたい印象があるのではないだろうか。Aクラスなどのコンパクトカーも、上級クラスに近い高級感ある作りになっているので、実はそこまでのフレンドリーさは感じない。
しかし、今回GLBに乗ってみて「これがもっとも親しみやすいメルセデスじゃないだろうか」と感じた。
メルセデス・ベンツ「GLB」は、3列シートのSUVで、AクラスやBクラスと共通の前輪駆動用のプラットフォーム「MFA2」を採用している。3列シートのSUVというと、国産車ではマツダ「CX-8」やホンダ「CR-V」、日産「エクストレイル」などが挙げられるが、輸入車ではBMW「X5」やアウディ「Q7」、ボルボ「XC90」など、1000万円前後クラスの超高級車ばかり。そんな中、GLBのスタート価格は約518万円から。国産車の3列シートSUVとまではいかないものの、国産車と輸入車の中間の絶妙な立ち位置にいるのが、GLBだ。
GLBを見た時に、真っ先に感じたのは「表情がやわらかいな」ということ。ボディは大きいが、角が丸まっているようなデザインなので、他のメルセデスのモデルより威圧感を感じづらい。
運転席に乗り込んでみると、メルセデスの重厚な雰囲気はそのままだが、じっと目を凝らしてみると、パーツのひとつひとつが簡素なものになっていることに気づく。たとえば、元々金属パーツだったエアコン周りのリングやウィンドウを下げるためのスイッチが、メッキのプラパーツになっている。
「なるほど、こうやって少しずつコストダウンしているのか……」と思ったが、そこまで高級感が落ちている感じはない。「逆にSUVらしくガシガシ使えるのかも」とちょっと肩の力が抜けた。
今回借り出したのは、「GLB 200 d(ディーゼル FF:518万円)」。最近までこのGLB 200 dと「GLB 250 4MATIC Sports(ガソリン 4WD:704万円)」、「メルセデスAMG GLB 35 4MATIC(ガソリン 4WD:732万円)」の3グレードだったが、2021年4月に「GLB 180(ガソリン FF:530万円)」と「GLB 200 d 4MATIC(ディーゼル 4WD:553万円)」を追加設定している。
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