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世界初の量産型燃料電池車「ミライ」が描く未来とは?【後編】

個性的なデザインには理由がある

■前編から続く

さあ、ようやく試乗だ。全長4890×全幅1815というボディサイズはほぼクラウン並み。床下にボンベや燃料電池ユニットを配置しているため、全高はクラウンより75mmも高い1535mmとなっている。

セダンとしては異例な背の高さだが、ボンネットフードとフロントフェンダーの間にラインを入れたり、各ピラーをブラックアウトしたりして、腰高感を感じさせない工夫をしている。

薄いグリル&ヘッドライトと、大きく空いた左右のエアインテークが外観上の特徴だが、これは空力と燃料電池スタックの冷却という機能上の必要性から生まれた造形とのこと。ちょっと大袈裟すぎるかなとも思うが、空気中の酸素を取り入れて発電する燃料電池の仕組みの視覚的アピールにつながっていると感じた。

インテリアは未来的なデザイン。シートやトリム類の質感もそこそこ高い。それにも増して驚いたのは、いい意味で燃料電池車であることを感じさせないところだ。2本の水素ボンベや、小型発電プラントともいうべき燃料電池スタックを搭載しているにもかかわらず、セダンとしてのパッケージングをちゃんと成立させているのはスゴい。

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