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558ps/620Nmを放つ4座アストン、ラピードS

ラピードの高性能版にあらず

今年は、ロバート・バムフォードとライオネル・マーティンという若きクルマ好きが、Aston Martinの前身であるBamford & Martin Engineersを1913年1月15日にロンドンの一角に立ち上げてから、ちょうど100年目の年に当たる。つまり、高級なブリティッシュスポーツカーの老舗として知られるアストンマーティンは、個性的な高性能車メーカーの常で経営的に様々な紆余曲折を経ながらもブランドは生き残り、創立から100年目の記念すべき年を迎えたわけである。

そこで、そのアニヴァーサリーイヤーに登場するアストンマーティンのニューモデルのひとつが、ラピードSである。ラピードは、かつてのラゴンダのスポーツサルーンの名を与えられて登場した現行アストンマーティン初の4ドアモデルで、2009年にデビューし、翌10年に発売された。今回のラピードSは、「S」の文字が加わった車名のイメージからするとラピードの高性能バージョンに思えるが、実際はそうではない。

ラピードS、もちろんオリジナルのラピードより高性能なクルマになっているが、ラピードに追加されたバリエーションではなく、ボディがフェイスリフトされると同時に様々な面で進化した、ラピードの新型なのである。したがって、現行モデルに単なるラピードというクルマはなく、ラピード系の新型はすべてラピードSに統一される。

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