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3シリーズGT、“グランツーリスモ”の実力は?

3シリーズGT、“グランツーリスモ”の実力は?

335iグランツーリスモ

グラン・ツーリスモのコンセプトを再投入

2009年に日本市場に投入された5シリーズのグラン・ツーリスモ(以下5GT)は、端正なたたずまいを好む古くからのBMWファンにとって表面的には理解が難しいモデルといえた。セダン、ツーリング、さらにはクーペ的な特徴を兼ね備えた、いわゆるクロスオーバーカーの概念さえ超越したニッチモデルだったためもある。しかも、こうした多用途性を実現するにあたって、ボディサイズが5シリーズのセダンと比べて大きくなってしまった。いや、大きいどころか見た目には巨大とさえいえる印象を与えた。

それだけに、乗ってみれば違和感が驚きに変わるほどの奥行きの深さを感じるものの、人気モデルとして成長するには至らなかった。にもかかわらず、同じコンセプトを採用する3シリーズのグラン・ツーリスモ(以下3GT)が投入されるとのこと。正直をいって、その発表写真を見たときには行く末が心配になった。

もちろん、BMWとしては3GTで成功を収める目論見はあるはずだ。そもそも、5GTはアメリカ市場と中国市場を狙って開発されたモデルである。両国ともに、いわば「大きいことはイイことだ」的な価値基準を持つ市場なので実際にはニッチモデルにふさわしい販売実績を残している。だが、日本市場ではどうだろうか……。

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