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新型シャラン海外試乗 黒船レベルの衝撃!?

15年も熟考されたオールニュー・ミニバン

ご存知の方も多いが、日本はかなり特殊なクルマ・カルチャーの国で、最近では「ガラパゴス」と言われるほどその特異性を増してきている。その代表例は軽自動車だが、もうひとつがミニバンで、中でも完全3ナンバーのゴージャス系は凄い。

全長はもはや5mに届かんばかりの勢いで、3列目も広く、居住性を表すホイールベースは最新エルグランドでは遂に3mに達した。その上、飛行機のビジネスクラス顔負けのシートは選べるわ、左右ドア&リアハッチは当たり前のように電動開閉式だわ、エンジン300ps近い滑らかな3.5リッターV6・DOHCだわと、ある意味日本人の考える“クルマの贅沢”の粋が集められている。それはまさに走る応接間であり、イメージはクルマというより、飛行機や豪華客船に近い。そもそも「ミニバン」は、アメリカのフルサイズのバンを“ミニ”にしたものだが、語源とは全く別の進化を遂げているのだ。

ところがそんな我らがガラパゴスな小国に、久々“黒船ミニバン”とも言うべきものが入ってくることになった。先日ドイツで発表されたばかりの『VW シャラン』。来年上陸の予定だ。

これはまさに欧風カレーならぬ、欧風ミニバンというべきモノで、独特の進化を遂げている。初代は1995年に登場、日本でも97年から約3年間発売され、2000年に2代目が登場しているが事実上のマイナーチェンジで、実質15年ぶりのオールニュー。累計販売が60万台オーバーの成功モデルで、末期でもドイツ市場でクラス2位の年1万台前後を販売していたというから、驚異のロングセラーということになる。

つまり日本でブームとなったミニバンとは違い、長く細く売られる“100リッターの寸胴ナベ”というか“ダッジオーブン”みたいなツウな実用商品なのだ。実際ドイツでもアウトバーンでたまに見かけ、ガレージセールのような場所には必ず出没する。みんなが欲しがらないが、一部マニアや大家族ユーザーが必ず欲しくなるモノなのだ。

そしてドイツ物だから当然手抜きはなく、15年間も熟考されてるので2代目はハマる人にはメチャクチャハマる出来映え。果たしてこの黒船はどれくらい日本のミニバン界に衝撃を与えるのか? 早速チェックしてきたのでご紹介しよう。

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