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インプレッサセダン試乗 通好みの新グレードも

4ドアセダンのアネシス登場

昨年6月のデビューから1年4ヵ月後の今年10月8日、インプレッサスバル恒例(!)の「一部改良」が実施された。今回の最も大きなニュースはハッチバックに加えて4ドアセダン版(=インプレッサ・アネシス)が登場したことと、自然吸気2リッターに“2.0i-S”というスポーツグレードを追加したことだ。

2.0リッター自然吸気にFF追加、外装メッキパーツ増加、内装カラー変更、リアのホイールハウスにマッドガード追加で静粛性向上、全車に後席中央のヘッドレストと3点式シートベルト追加…といった細かい仕様・装備の変更はあるが、デビュー当初から余裕たっぷりのシャシー性能が印象的だったインプレッサだけに、走行性能やシャシー関連の改良点については今回はごくわずか。パワートレーン関連に変更はまったくなく、シャシー方面でも、追加グレードの2.0i-Sを除けば、ターボのハッチバックGTのリアスタビライザー径がアップ(=コーナーでのロール抑制)されたくらいで、ほかの既存グレードである1.5iや2.0i(それぞれ従来の15S、20Sから改名)に変更はない。

それはともかく、新追加のセダン、およびスポーツグレードの2.0i-Sは日本では初お目見えだが、世界全体を見渡すと、どちらもブランニューのハードウェアではない。3代目インプレッサのセダンは、北米市場では最初から用意されていたことをご存じの方も多いはず。また、専用サスチューンを謳う2.0i-Sのシャシーも、一部の欧州市場で“2.0R”として販売されているものと共通なのだそうだ。もっというと、国内でも昨年秋に発売された特別仕様車“20Sビームスエディション”にも、実はこの2.0i-Sのシャシーは先行投入されていたという。というわけで、今回の新機軸であるセダンボディも2.0i-Sのシャシーも、意地悪くいうと「使い回し」といえなくもない。まあ、われわれとしては使い回しだろうがなんだろうが、いいものが日本国内で手に入るようになるのは嬉しい。

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